(ブルームバーグ): 英国政府は中国の出資なしでもサイズウェルC原子力発電所プロジェクトを前進させる計画だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  イングランド東部にある200億ポンド(約3兆円)規模のサイズウェルC原発のプロジェクトは、英政府が中国国営原子力企業、中国広核集団(CGN)を将来の全ての英国内プロジェクトから排除する方向で検討していても依然として実行可能だと、同関係者は匿名を条件に語った。

  英政府は昨年12月、2025年までに少なくとも1件の大規模原子力プロジェクトに資金提供することを約束した。サイズウェルの主要パートナーであるフランス電力公社(EDF)は、英国側とCGNの支援を今後排除する可能性のある選択肢について協議中。CGNはサイズウェルに20%出資している。

  在英中国大使館は声明で、「中国の原子力エネルギー会社は、最先端の技術と強力な投資能力を持つ」とし、「こうした協力が強制的に中断されれば英国の利益に反するだろう」と指摘した。CGNに電子メールでコメントを求めたが、直ちに返答はなかった。EDFはコメントを控えた。

  この動きは、ジョンソン英首相が安全保障問題を理由に対中姿勢を硬化させていることを浮き彫りにする。保守党メンバーは、英国のインフラの重要側面に中国が関与を深めることに繰り返し懸念を表明している。

  イアン・ダンカンスミス元保守党党首は「政府は中国依存について統合的な戦略見直しを実施する必要がある」と述べ、 「原子力は英国の電力に極めて重要だ。われわれは簡単に中国人を信頼することはできない」と付け加えた。

©2021 Bloomberg L.P.