(ブルームバーグ): 新興市場のベテラン投資家マーク・モビアス氏にとって中国政府による同国大手企業の一部への締め付けは、競合する中小企業の見通しを改善するという望ましい効果をもたらし得ると映る。

  フランクリン・テンプルトンで30年過ごした後にモビアス・キャピタル・パートナーズを設立した同氏は、中国規制当局による国内巨大企業への締め付け強化の結果、テクノロジーや教育、医療業界の中小企業の成長見通しが改善する公算が大きいと指摘。同氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「今起きていることは良いことだ。中国政府が今行っているのは、より小規模な企業を排除してさまざまな分野を支配する大企業の取り締まりだ。こうした取り締まりは長期的には中国市場にとって良いことになる」と予想した。

  規制強化で一部の主要企業株が痛手を受け、MSCI中国指数は今週、11%余り下落。2日間としては2008年の金融危機以来最も急ピッチな下げに向かっている。

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  モビアス氏はアリババグループやテンセント・ホールディングス(騰訊)のような巨大企業を含む消費関連業界は改革で打撃を受けると予想。相場下落はせいぜいあと5−10%かもしれないが、全ての企業が影響を受けるとは限らないことに投資家は気づくだろうとコメントした。

  さらに「中国には何千もの企業が上場している。とてつもなく大きな経済だ。グローバルな投資家なら中国はどうしても無視できない。米政府が中国に対し全面的な貿易停止措置を講じる場合は別だが、その可能性は極めて低い」と語った。

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