(ブルームバーグ): 20年にわたり中国で高い投資収益を上げてきたタイガー・グローバル・マネジメントは、同国の予想外に広範囲な規制強化で打撃を受けている。

  チェース・コールマン氏率いる650億ドル(約7兆1400億円)規模の同社は、少なくとも1つの指標では、対中エクスポージャーが米国のヘッジファンド業界で最大となっており、今週の中国株急落で一部保有株が大幅安となった。

  タイガー・グローバルは3月31日時点で中国企業の米国預託証券(ADR)を86億ドル相当保有。こうした保有を開示しているヘッジファンド340本では最大。タイガー・グローバルが保有するこれらのADRは7月28日時点での評価額が約64億ドルだった。開示情報はショートポジションや米国外で上場の証券を除外している。

  1−3月(第1四半期)の保有額が最大だったJDドットコム(京東)や、アリババグループ、拼多多(ピンドゥオドゥオ)はそろって今年下落。拼多多はほぼ半値に下落した。滴滴グローバルも先月の新規株式公開(IPO)から約36%値下がりしている。

  タイガー・グローバルは7月の運用成績を開示していないが、ヘッジや同月に上昇した投資で部分的に打撃は緩和される可能性もある。

  中国政府は不平等を助長し、金融リスクを高め、当局の権威に異議を唱えているとして民間企業の統制に取り組んでおり、テクノロジーや教育といった最も活気のある一部業種の投資家は打撃を受けている。投資家は共産党が経済の監督強化をどこまで進めるか注視している。

  事情に詳しい関係者によると、タイガー・グローバルは依然として中国に長期的に強気で、以前の介入が時間の経過とともに落ち着いた経緯や、企業家精神を妨げたくない中国当局の意向が楽観のベースにあるという。

  タイガー・グローバルの広報担当者はコメントを控えた。

  同社は2002年に売りたたかれていた中国のインターネット関連株ヘの投資を開始。20周年を記念した2月26日付書簡によると、同社の旗艦ファンドは20年間のリターンがプラス21%だった。

©2021 Bloomberg L.P.