(ブルームバーグ):

2020年度の国の一般会計予算で実際には使われなかった繰越額は過去最大の30兆7804億円となった。新型コロナウイルス感染症への対応で過去最大となる予算を計上したものの、5分の1を21年度以降に繰り越す結果となった。

  財務省によると、感染拡大で公共事業や観光支援策「GoToトラベル」などの執行が計画通り進まなかったほか、手続きに時間のかかる事業者支援関連予算の未消化が目立った。予算では175兆6878億円を見込んでいた20年度の一般会計の歳出総額は、決算上147兆5973兆円にとどまった。

  麻生太郎財務相は、執行の間に合わなかったコロナ関係の予算は使途を明確にした上で翌年度での支出が可能となっているため、「使い残しで余ってしまったわけではない」と指摘。21年度において「繰り越した目的に沿って着実に執行していただく」と語った。

  一方、当初予算で106兆6097億円を見込む21年度の一般会計の歳出総額には、繰越額の一部が上乗せされる。税収上振れで過去最大となった純剰余金4.5兆円は、国債償還分を除き補正予算の財源などに充てられる。

  時事通信は29日、菅義偉首相は、追加経済対策の取りまとめを近く政府・自民党に指示する方針だと報じた。

  エコノミストの5割は、衆院選を前に少なくとも20兆円規模の経済対策を取りまとめる可能性が高いと予想。成長戦略会議で議員を務める竹中平蔵慶応大学名誉教授は、需給ギャップを踏まえると、補正予算は10兆−30兆円が妥当との見解を示していた。

 

(麻生財務相の発言を追加して更新します)

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