(ブルームバーグ): 米マサチューセッツ州ケープコッドに位置するバーンスタブル郡で7月上旬に開かれたイベントや大人数の集まりで起きた新型コロナウイルス感染を調査した結果によると、デルタ変異株の広がりを抑える難しさが浮き彫りになった。

  米疾病対策センター(CDC)が30日公表した調査結果によると、集団感染した計469人の大半がデルタ株によるもので、74%がワクチン接種を完了していた。この結果は、CDCがマスク着用指針を厳格化する一因となった。感染率が「高い(high)」あるいは「相当程度(substantial)」とされた地域では接種の有無にかかわらず屋内でマスクを着用するのが最善だと、CDCは今週勧告した。

  この集団感染ではワクチン接種済みの感染者の8割近くに症状が見られ、4人が入院した。CDCのワレンスキー所長は発表文で、デルタ株に感染したワクチン接種者と未接種者から確認されたウイルス量はほとんど同等だったと説明。「ウイルス量の多さは感染リスクの高まりを示唆し、他の変異株とは異なり、ワクチン接種者もデルタ株に感染すれば他人にうつす可能性があるとの懸念が増した」と指摘した。

  一方、変異株が広がる中で、CDCは5月にブレークスルー感染(ワクチン接種後の感染)の追跡を取りやめた。ただ、米国の多くの州は取り組みを続けている。ブルームバーグは35州からデータを集め、7月末までのブレークスルー感染11万1748件を確認した。これは4月末時点のCDC確認件数の10倍以上。

  米ウォルマートとウォルト・ディズニーは、一部従業員にワクチン接種を義務付ける。ディズニーで対象となるのは給与支給を受ける全従業員と組合に入っていない時間給労働者。ウォルマートは例外の承認を受けない限り、10月4日までにワクチン接種を済ませるよう本社および地域スタッフに義務付けている。

  オーストラリアでは、ブリスベンがシドニーに続き、ロックダウン(都市封鎖)に入った。クイーンズランド州の州都であるブリスベンではデルタ株への新規感染6例が確認された。シドニーでは現地30日午後8時までの24時間に域内新規感染が210件あった。

  ブルームバーグのワクチントラッカーによれば、世界の新型コロナワクチン接種回数は累計で40億6000万回を超えた。米ジョンズ・ホプキンズ大学とブルームバーグの集計データによると、世界の新型コロナ感染者数は1億9700万人、死者数は420万人をそれぞれ上回った。

  ニューヨーク市のブロードウェーは、劇場の観客やキャスト、その他興行関係者に対して新型コロナのワクチン接種と屋内でのマスク着用を義務付ける。41の劇場を代表する業界団体ブロードウェーリーグが30日発表した。

  米ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)は、家賃を払えない借り手の立ち退きを猶予する措置を一部延長する。米連邦住宅金融局(FHFA)の発表によると、銀行が差し押さえて所有しているREOと呼ばれる物件の一戸建て住宅が対象で、7月31日失効となっていた同措置は9月30日まで延長される。

米下院休会、住宅立ち退き猶予の延長できないまま−数百万人にリスク

  英政府の30日発表によると、イングランドのコロナ検査陽性率は先週1.57%と、1月以来の高さだった。新規感染者数のピークは過ぎたとの楽観があり、上昇は予想外だった。

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