(ブルームバーグ): 米カンザスシティー連銀が主催する毎年恒例のジャクソンホール・シンポジウムを目前に控え、連邦準備制度のタカ派3人が新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染拡大によるリスクをよそに、資産購入縮小に早期に乗り出すよう求める考えを表明した。

  ダラス連銀のカプラン総裁は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で債券購入のテーパリング(段階的縮小)を発表し、10月かそのすぐ後に実行に移すことを支持すると述べた。セントルイス連銀のブラード総裁は秋に着手し、2022年1−3月(第1四半期)末までに終了するよう呼び掛けた。カンザスシティー連銀のジョージ総裁は、今年スタートを切るべきだと話した。3人は今年のFOMCで投票権を持たない。

  3人のテレビインタビューでの発言は、米金融当局者の議論の一面を浮き彫りにするもので、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長はより辛抱強い姿勢を示している。議長は27日にジャクソンホール・シンポジウムで行うバーチャル形式の講演で見通しに関する自身の見解を示す。

  25日夜にブルームバーグテレビジョンとのインタビューに応じたジョージ総裁は「スタートを切ることが重要だと思う。ペース、終了のタイミングなど私は予断を持たずにその議論に耳を傾けるつもりだ。しかし、決定を先送りすることにはあまり興味がない」と語った。

  ブラード総裁は26日のCNBCとのインタビューで同様の見解を示し、デルタ株の影響はピークに達する可能性に言及。「経済はパンデミック(世界的大流行)に適応することを学んだ」と述べた。

  同総裁は22年1−3月期末までにテーパリングを終了すれば、FOMCは必要に応じて同年の早い時期に利上げの選択肢を確保することになると指摘。「米国では初期の住宅価格バブルが見られるため、資産購入は助けになるよりもダメージが大きくなるという懸念が一部ある」と付け加えた。

  ジョージ総裁は長年にわたりタカ派で、ブラード総裁は今年、力強さを増す労働市場を受けてタカ派色を強めた。両総裁は22年に投票権を持つ。同じくタカ派のカプラン総裁は23年に投票権を持つ。

  カプラン総裁はCNBCとのインタビューで、「9月会合で資産購入を調整する計画を発表し、10月かそのすぐ後に実行に移すのが得策だというのが引き続き私の考えだ」と語った。

 

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