(ブルームバーグ):

30日の米株式市場では、S&P500種株価指数とナスダック総合指数が続伸し、最高値を更新した。大手テクノロジー企業の一角が上昇を主導した。一方、熱帯低気圧「アイダ」による被害が懸念される中、保険株やエネルギー関連銘柄は下落、ガソリン価格は値上がりした。

  S&P500種は8月に入ってこれで12度目の最高値更新となった。大手ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は1%超上昇し、アップルの時価総額は2兆5000億ドルを突破した。

  一方、ロビンフッド・マーケッツやチャールズ・シュワブは下落。米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は注文データをヘッジファンドなどに売って利益を得る「ペイメント・フォー・オーダーフロー」と呼ばれる手法について、全面禁止する可能性もあると米紙バロンズに語った。航空株も安い。欧州連合(EU)加盟国は、米国からの不要不急の渡航に対する制限措置を再導入することを決定した。引け後の時間外取引では、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズが下落。売上高見通しが一部アナリスト予想に届かなかった。

EU、米国からの不要不急の渡航に再び制限措置−コロナ感染拡大の中

  S&P500種は前週末比0.4%高の4528.79。ダウ工業株30種平均は55.96ドル(0.2%)安の35399.84ドル。ナスダック総合は0.9%上げた。

  米国債相場は上昇。先週末のジャクソンホール会合でのパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長発言を受けた上げを拡大する格好となった。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて1.28%。

  LPLファイナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「戦術的な投資家はポートフォリオを債券よりも株式選好型に傾斜させるべきだ」と指摘。「これは外因的なショックが生じても、株価の調整が起きることはないという意味ではまったくない。しかし最近の業績拡大ペースや政策を巡る環境、過去の市場動向に目を向けると、株式に対する説得力ある弱気な論拠は見当たらない」と述べた。 

  外国為替市場ではドルがほぼ変わらず。先週末はパウエルFRB議長が金融政策引き締めは緩やかなペースになると示唆したことを受けて、下落していた。この日は世界的な原油高を追い風に、ノルウェー・クローネの上げが目立った。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比変わらず。ドルは対円で0.1%高の1ドル=109円92銭。ユーロは対ドルでほぼ変わらず1ユーロ=1.1797ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は小幅に続伸。約2週間ぶりに終値で1バレル=69ドルを上回った。前日に強い勢力のハリケーン「アイダ」に襲われたメキシコ湾岸の掘削業者らが被害状況を見極める中、投資家の関心は石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の会合に移っている。OPECプラスは同会合で一段の減産縮小を支持する可能性がある。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は、前週末比47セント(0.7%)高の1バレル=69.21ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は71セント高の73.41ドルで終えた。

  ガソリン先物も上昇。ミシシッピ川沿岸の製油所では29日、アイダの影響で1日当たり約211万バレルの精製能力が停止あるいは縮小を強いられた。これは米国全体の約12%に相当する。

  ガソリン先物9月限は1.7%高の1ガロン=2.3127ドルで終了。一時は4%超値上がりする場面もあった。

  ニューヨーク金相場は下落。一時は4日以来の高値を付ける場面もあったが、株式相場の上昇を背景に、逃避先資産とされる金の需要が減退した。TDセキュリティーズの商品戦略責任者バート・メレク氏によれば、金がテクニカルな抵抗水準に近づいたことも、一定の売りを招いた。

  金スポット価格はニューヨーク時間午後1時43分現在、前営業日比0.4%安の1オンス=1810.08ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.4%安の1812.20ドルで終了した。

Treasuries Rise With Stocks, Adding to Gains Since Powell Spoke(抜粋)

Dollar Steadies From Fed Spurred Slip, Krone Gains: Inside G-10(抜粋)

Oil Edges Up as U.S. Gulf Producers Assess Damage After Ida(抜粋)

Gold Rally Loses Momentum as Traders Pause Amid Equity Gains(抜粋)

(相場を更新し、第3段落に追記、市場関係者のコメントを追加します)

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