(ブルームバーグ):

31日の米株式市場では、主要指数がそろって下落。市場では、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で導入された各刺激策の巻き戻し時にも株式の高バリュエーションが正当化されるかどうか懸念がある。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%安の4522.68。ダウ工業株30種平均は39.11ドル(0.1%)安の35360.73ドル。ナスダック総合指数は0.1%未満の下げ。  

  個別銘柄では、前日発表した売上高見通しが一部アナリスト予想を下回ったズーム・ビデオ・コミュニケーションズが17%安と急落。一方、製薬のモデルナは上昇。同社の新型コロナワクチンがファイザーと独ビオンテックのワクチンに比べ、2倍余りの量の抗体を産生することが分かったとの研究結果が好感された。

モデルナ製コロナワクチン、抗体産生量はファイザーの2倍余り−研究

  この日に発表された経済指標では、民間調査機関のコンファレンスボードが発表した8月の米消費者信頼感指数が6カ月ぶりの水準に低下。S&P・コアロジック/ケース・シラーがまとめた6月の米住宅価格指数は、前月に続き過去30年余りで最大の伸びを示した。

  S&P500種は月間では7カ月連続の上昇。同指数のバリュエーションは2000年以降で最も高い水準近くで推移している。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種が7カ月もしくはそれ以上の連続高となったのは、この60年間で14回あった。こうした節目を迎えた後のS&P500種には以下の3つのパターンがある。14回のうち5回は翌月に下落。別の4回は連騰が途切れるまでに3.2%未満の上昇となった。残り5回は下落に転じるまでに9.7%以上の上昇となり、その中には2018年1月までの10カ月連続高も含まれる。

  コーナーストーン・ウェルスのクリフ・ホッジ最高投資責任者(CIO)は、「市場はちょっと小休止している」と指摘。力強い経済指標と好調な企業決算を通過した後、市場参加者は「さて次は何が来るだろうかと考えている」と述べた。

  米国債相場は下落。ニューヨーク時間午後4時50分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.31%。

  外国為替市場では、リスク選好の高まりなどを受けてドルが主要10通貨の多くに対して下落。また投資家は、先週末のジャクソンホール会合でのパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言の消化になお努めているとみられる。ニュージーランド・ドルは堅調。同国のアーダン首相は、新型コロナ感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)措置を最大都市オークランド以外では一部緩和する方針を示した。

  ニューヨーク時間午後4時51分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下。ドルは対円では0.1%高の1ドル=110円ちょうど。ユーロは対ドルで0.1%上げて1ユーロ=1.1809ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は下落。月間では昨年10月以降で最大の下げとなった。投資家は、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」による一段の減産縮小の可能性のほか、ハリケーン「アイダ」で打撃を受けた米原油生産の回復の見通しを意識している。

  米国みずほ証券の先物部門のディレクター、ロバート・ヤウガー氏は、産油業界がハリケーン被害から意外と早く立ち直るとの楽観が原油相場の下げにつながっていると指摘。「原油生産は1週間で、製油所は2週間で回復するとみている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は、前日比71セント(1%)安の1バレル=68.50ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は42セント安の72.99ドルで終えた。

  ニューヨーク金相場は方向感の定まらない展開。 欧州中央銀行(ECB)の政策委員会メンバーが、ECBは新型コロナウイルス危機対応の緊急措置を見直す時期に来ているかもしれないとの見解を示したことなどが材料視された。この発言が伝わるとユーロが上昇してドルが弱含んだほか、金は早い時間帯での上昇分を失う場面もあった。

ECB、9月会合で危機対応措置の縮小議論すべきだ−ホルツマン氏

  金スポット価格はニューヨーク時間午後2時5分現在、前日比0.2%高の1オンス=1814.22ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.3%高の1818.10ドルで終了した。

原文:Stocks Drop With Valuation Near Highest Since 2000: Markets Wrap(抜粋)

Dollar Slips on Stronger Risk Sentiment, Euro Gains: Inside G-10(抜粋)

Treasuries Bear Steepen, Follow Wider Drop Across European Bonds(抜粋)

Oil Ends August With Largest Monthly Loss This Year Before OPEC+(抜粋)

Gold Swings After ECB Official Says Tapering Can be Considered(抜粋)

(第3段落に個別銘柄の動き、第4段落に経済指標の情報を追加し、相場を更新します)

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