(ブルームバーグ): ドイツ下院・連邦議会(基本定数598、改選前の調整後議席数709)の選挙が26日に実施される。世論調査の結果によれば、連立与党の社会民主党(SPD)が2005年以降で初めて、メルケル首相が所属するキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)陣営を議席数で上回る勢いだ。

  ショルツ財務相を首相候補として戦う中道左派のSPDは、CDU・CSU陣営を一部世論調査で5ポイントリードしているが、連邦議会での第1党は最初の一歩にすぎない。

  ベーアボック共同党首を首相候補とする緑の党が協力的パートナーとなる公算が大きいものの、それだけでは過半数確保に十分でなく、ラシェット党首率いるCDU陣営が政権に関与する余地が残る。

  メルケル政権の16年を経て政治的忠誠心が流動的となる中で、連立政権の発足は、これまでになく複雑な作業になりそうだ。総選挙の後、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を除く五つの政党が政権に参画する可能性がある。

  SPDが世論調査のリードを維持すれば、ショルツ氏がシュタインマイヤー大統領から組閣を要請される見通しだ。SPDが主導し、緑の党と自由民主党(FDP)が加わる連立政権が、最も考えられるシナリオだ。FDPはそのような連立から距離を置くが、完全に否定しているわけではない。

  CDU・CSU陣営への世論の支持が劇的に好転するような場合、同陣営と緑の党、FDPという連立の組み合わせもあり得るだろう。4年前もこれら3党の連立を目指す協議が行われたが、FDPのリントナー党首が離脱したことで交渉が決裂した。

 

 

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