(ブルームバーグ): 中国の北京市政府が配車サービス最大手、滴滴グローバルへの出資を提案しており、政府系企業が同社の支配権を握る可能性がある。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、暫定的な案では北京首都旅遊集団傘下の首汽集団が北京市に本拠を置く他社と組んで滴滴に出資する方向。検討されているシナリオには、このコンソーシアムが拒否権のあるいわゆる「ゴールデンシェア(黄金株)」を取得して取締役を送り込む計画が含まれているという。

  滴滴は4日の発表文で、北京市政府が同社株所有のため企業と連携しているとのメディアの報道内容を否定。サイバーセキュリティーを巡る調査で当局に積極的に協力していると説明した。

  北京市がどの程度の出資を想定しているのかや、この提案が政府高官の承認を得られるのかは不明。滴滴は現在、共同創業者の程維氏ならびに柳青社長が率いる経営陣で運営されている。ソフトバンクグループやウーバー・テクノロジーズも大株主として名を連ねる。

  地方政府は従来から地域内の企業の再編に関して大きな発言権を持っており、想定されている解決策は習近平国家主席による富の再分配やインターネットセクターの影響力抑制という優先事項にも沿う内容だ。

  北京市共産党委員会の報道担当部署にはファクスでコメントを要請したが返信はなく、首汽スタッフから提供された電話番号に複数回電話したが、応答がなかった。北京首都旅遊集団には受付係から伝えられた番号にファクスでコメントを求めたが、これも返答がなかった。

 

(滴滴側の否定を追加して更新します)

©2021 Bloomberg L.P.