(ブルームバーグ): 武田薬品工業は6日、これまでに報告された3件の米モデルナ製新型コロナウイルスワクチン接種後の死亡事例について、現時点では接種との因果関係が確認できていないと発表した。先に報告された2例についてはすでに最優先事項として調査を進めているという。

  厚生労働省は6日、自主回収の対象となったロットのワクチンを接種した49歳の男性が死亡したと発表。この男性にはそばアレルギーがあり、8月11日に2回目の接種後の翌日に死亡した。ワクチン接種との因果関係については情報収集中としている。

  これまでの3件の国内死亡事例ではいずれも、異物混入はないものの、混入があったロットと同時期に同じ設備で製造されたために自主回収対象となったロットで発生した。

  武田薬はさらに7日の開示資料で、「厚生労働省と協力しながら、これまでの死亡事例について緊急性および透明性をもって誠実に調査を行っている」と説明。その上で、調査結果の詳細は近く公表できる予定だとしている。

  同社は、注射針を通過できる大きさの金属片が仮に筋肉内に注入されてしまった場合でも、接種された部位で局所反応を引き起こす可能性はあるが、大きな健康上のリスクをもたらすことはないとの考えを示している。

  厚労省の資料によると、モデルナ製ワクチンで5月22日から8月8日までに2回目を終えた推定接種者は約307万人で、接種後に死亡が報告されたのは11例だった。一方、回収対象となった3ロットのワクチンは、合計で163万回分の接種分に当たる。

 

(4段落目以降に詳細を追加して更新しました)

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