(ブルームバーグ): 東京株式相場は8営業日連続の上昇。菅義偉首相の事実上の退陣表明をきっかけに、海外株に対して出遅れている日本株の割安感に着目した見直し買いが加速した。銀行や電気・ガス、パルプ・紙が高かった。東証株価指数(TOPIX)に対してこれら業種の指数は過去3カ月間でパフォーマンスが劣っていた。個別ではドイツテレコムと戦略提携するソフトバンクグループが大幅高となり、株価指数を押し上げた。東証1部売買代金は概算で3兆6724億円と5月27日以来の大商いになった。

市場関係者の見方

ピクテ投信投資顧問の松元浩常務

次期政権への期待を先取りした先物中心の買い戻しが入り、割安な日本株の上昇基調が続いている米テーパリングが後ずれする可能性が高まる中で米長期金利が上昇し、リバランスの動きが出ている。グロース(成長)株に投資先を絞っていた投資家が一転して、銀行などのバリュー(割安)株を物色しているただ、やや過熱感はある。国内消費の弱さや新型コロナウイルス感染拡大、次期政権の具体的な政策などに不透明感があり、相場の重しになっている面がある

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長

政局不安が後退し、後継政権の経済対策への期待が継続。国内のワクチン接種率も米国の水準に近づき、経済活動の本格再開も期待されている東証1部売買代金が概算で3兆台と膨らんでいるのは海外勢や個人を含めた全員参加型の相場になっているからだろうTOPIXが年初来高値を更新する中で新規資金リアルマネーも戻り始めているもようで、海運や鉄鋼株がメインだった物色先は銀行株などに広がっている

東証33業種

背景

【米国市況】株下落、景気回復はピークに達したとの懸念−ドル上昇トヨタ、2030年までに1.5兆円を電池に投資−コスト半減目指す英中銀で最もタカ派のソーンダース氏、来年利上げあっても限定的ドル・円相場は1ドル=110円台前半から同半ばで推移、前日の日本株終値時点は109円83銭

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