(ブルームバーグ): 米下院民主党は、 プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社の運用者らが利用する優遇税制を制限してバイデン大統領が進める経済政策の財源としたい考えだ。だが、下院歳入委員会の民主党メンバーが13日に発表した増税案では、民主・共和両党の一部議員が批判する優遇税制の廃止には踏み込んでいない。

米下院民主党が増税案を公表、法人税率は大統領案下回る26.5%

  同案では、ファンド利益の一部を運用者が受け取る「キャリード・インタレスト」と呼ばれる報酬について、優遇税制の適用に必要とされるファンドの資産保有期間を概して5年以上とし、現在の3年から延長する。

  この要件を満たせば、キャリード・インタレストに課されるのは通常の給与に対する所得税ではなく、より低いキャピタルゲイン税となる。今回の案に従うと、メディケア(高齢者・障害者向け医療保険)関連付加税を加算した後のキャピタルゲイン税の最高税率は28.8%で、個人所得税の最高税率は39.6%だ。

  キャリード・インタレストの優遇税制適用に関する変更には例外条項も盛り込まれ、不動産取引や事業、または運用者の所得が40万ドル(約4400万円)未満の場合はこれまで通り3年間の資産保有でキャピタルゼイン税の適用対象となる。

  バイデン政権は5月、課税所得総額が40万ドル以上の運用者についてキャリード・インタレストの優遇税制適用を一切なくす計画を示していただけに、今回の提案はかなり後退した。米議会予算局(CBO)では、キャリード・インタレストに通常の所得税率を課せば、10年間で140億ドルの税収が得られると試算していた。

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