(ブルームバーグ): 14日の米金融市場では国債が急伸し、株式が下落。8月の米消費者物価指数(CPI)は前月比の伸びが過去7カ月で最低となり、市場予想も下回ったことで、金融当局が緩和策縮小を検討する上での柔軟性が高まったと受け止められた。

  S&P500種株価指数の業種別では、エネルギーや金融、資本財・サービスの下げが目立った。

  S&P500種は前日比0.6%安の4443.05。ダウ工業株30種平均は292.06ドル(0.8%)安の34577.57ドル。ゴールドマン・サックス・グループやキャタピラーの下げが響いた。ナスダック総合指数は0.5%低下。

  EPウェルス・アドバイザーズのポートフォリオ戦略担当マネジングディレクター、アダム・フィリップス氏は「この日の株式下落は、先週見られた弱さの続きにすぎない」と指摘。「8月のCPIにより、来週のFOMC会合で資産購入のテーパリング(段階的縮小)が発表される可能性は消えたも同然だが、現在の明らかな危険は景気減速にある」と語った。

  米国債市場ではニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.28%。一時1.26%台にまで低下し、長短金利差が縮小した。

  外国為替市場では、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数が米株安となる中で下げを埋めた。8月米CPIはインフレ上昇圧力が一部で弱まりつつあることを示した。原油相場が上げ幅を縮小する中、原油相場との関連性が強い国の通貨は軟調となった。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、ドル指数は0.1%未満上昇。ドルは対円では0.3%安の1ドル=109円69銭。ユーロは対ドルで0.1%安い1ユーロ=1.1803ドル。

  ニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。ハリケーン「ニコラス」が熱帯低気圧に勢力を弱め、米メキシコ湾地域からの供給が乱れるとの懸念が後退した。またドルが上昇したことから、ドル建て商品の投資妙味が薄れた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は前日比1セント(0.1%未満)高の1バレル=70.46ドル。早い時間の上昇をほぼ全て失ったものの、終値ベースで8月上旬以来の高値となった。ロンドンICEの北海ブレント11月限は9セント高の73.60ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。米CPIの伸びが予想を下回ったことから、金融当局が資産購入の縮小を余儀なくされるとの見方が後退した。米国債利回りは低下し、利子を生まない金の投資妙味を押し上げた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.7%高の1オンス=1807.10ドルで終了。

USD Recovers as Stocks Slip, Commodity FX Retreats: Inside G-10(抜粋)

Oil Rally Fades as U.S. Dollar Rises and Storm Threat Dwindles(抜粋)

Gold Gains With Yields, Dollar Slipping After Inflation Data(抜粋)

(市場関係者のコメントを追加、相場を更新します)

©2021 Bloomberg L.P.