(ブルームバーグ): 中国の習近平国家主席は21日、同国が他国で石炭火力発電所の新規建設を停止する計画だと国連総会で表明した。石炭火力にとって国際的な最後の資金源の一つがなくなる恐れがある。

  習主席は1年前、二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を中国が2060年までに実現する考えを示し、世界の首脳を驚かせた。

  事前録画された動画で習主席は「中国は環境に優しくCO2排出量が少ないエネルギー開発で他の途上国支援を強化する。新たな石炭火力発電所を海外で建設することはない」と述べた。習氏は環境に関する長期目標を具体的な短期目標で支えるよう求められている。

  今回の動きは今後の石炭開発の足かせになりそうだ。北京の中央財経大学緑色金融国際研究院(IIGF)によると、現時点で建設されている石炭火力発電所の7割余りは中国の資金に頼っている。ただ、中国の広域経済圏構想「一帯一路」は今年上期に石炭プロジェクトに資金を提供していない。これは史上初めてのことだ。

  習氏の発表に先立ちバイデン米大統領は21日に国連で、途上国の気候変動対策支援に向け米国の支出を倍増すると表明した。

 

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