(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ユーロ圏のインフレ率はこの秋に、8月に達した3%の水準からさらに上昇する見込みだとした上で、「上昇の大部分は一時的なものだと引き続き考えている」と述べた。欧州議会で証言した。

  原油価格上昇やドイツの付加価値税(VAT)減税の巻き戻しなどを挙げ、こうした要因の影響は来年中に消えるはずだと主張。一方で、原材料不足は想定よりも長引く可能性があり、高インフレが予想以上の賃上げ圧力につながることもあり得るとの認識も示した。

  「しかしながら、これまでのところこのリスクの兆候は限られている。従って、ECBの基本シナリオとしては引き続き、中期的にインフレ率が目標を下回り続けるとみている」と述べた。

  「良好な調達環境は景気回復の持続とインフレ率の目標への収れんに不可欠だ」とも強調した。

  債務危機に陥っている中国の不動産開発会社、中国恒大集団については、ユーロ圏が抱える直接的なエクスポージャーは限定的だとの認識を示した。危機が中国経済や同国不動産セクターにどのような影響を及ぼすか、また世界の他の国・地域に影響が波及するかどうかは「中国政府の対応次第であることは明らか」だと語った。

  

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