(ブルームバーグ): イエレン米財務長官は、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事を巡る疑惑が明らかになってから、同氏からの電話に返答していないことが関係者の話で分かった。バイデン米政権が公式声明以上に同氏への支援を差し控えていることを示唆している。

IMF専務理事の関与指摘、世銀「ビジネス環境の現状」不正調査 

  ゲオルギエワ氏は世界銀行の最高経営責任者(CEO)だった当時、世銀の年次報告書「ビジネス環境の現状」で中国のランキングを上げるよう内部で圧力をかけたと、今月の調査報告書で指摘されていた。同氏はそれ以降、イエレン氏と話をしようとしたが連絡が取れなかったと、事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。同調査報告書は世銀の指示により法律事務所ウィルマーヘイルがまとめた。

  関係者によれば、ゲオルギエワ氏は以前はイエレンに容易に接触できていたという。IMFの6500億ドル(約72兆円)の特別引き出し権(SDR)の新規配分計画などに米国とIMFが取り組むのに当たり、両氏が今年に入り定期的に協議していたことをイエレン氏の日程表は示している。

  財務省のラマンナ報道官は、イエレン長官とゲオルギエワ氏の最近の接触についてコメントを控えた。IMFとゲオルギエワ氏の報道官もコメントを控えた。

  財務省は不適切な行為を巡る疑惑を調査しており、疑惑が懸念すべきであり重大だと判断していると、同省の当局者1人が明らかにした。同当局者が匿名を条件に語ったところによると、財務省はIMF自体の判断を待っている。

  IMFの倫理委員会は現在、世銀が委託した調査報告書を精査中。ゲオルギエワ氏は疑惑を否定している。

  財務省のラマンナ報道官は「財務省は調査結果が重大だと考えている」とする先のコメントを繰り返した。

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