(ブルームバーグ): 30日の米株式相場は下落。リスク資産はボラティリティーの高い状態が続いており、S&P500種株価指数は月間ベースで2020年3月以来の大幅安となった。

  取引終盤には米暫定予算案が議会を通過し、政府機関の閉鎖が回避される見通しとなったが、S&P500種は下げ幅を拡大して終了した。投資家にとってのリスク要因はこれ以外にも多く、米金融当局による資産購入縮小の見通しや高インフレ、サプライチェーン障害、世界的なエネルギー需給の逼迫(ひっぱく)、中国当局による規制などが意識されている。

  S&P500種は前日比1.2%安の4307.54。ダウ工業株30種平均は546.80ドル(1.6%)安の33843.92ドル。ナスダック総合指数は0.4%低下。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.49%。

  米政治面での懸念はなお続き、バイデン大統領が経済計画の縮小を余儀なくされる可能性も残る。民主党穏健派のマンチン上院議員は、支出・税制計画の規模を半分以下に縮小したい意向を示している。

  UBSプライベート・ウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、トム・マンティオーネ氏は、「中国や新型コロナウイルス感染拡大、債務上限、税制に関する懸念が足元で投資家心理を圧迫している。だが、そのうちどれが構造的変化につながり、一方でどの問題なら投資家が活用できる短期的ボラティリティーを生むのかを見極めることが重要だ」と述べた。

  外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して下落。エネルギー相場の上昇と株安が背景にある。オーストラリア・ドルを中心に資源国通貨は上昇。円はドルに対し7営業日ぶりに値上がりした。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。10カ月ぶりの高値近くにはとどまった。ドルは対円で0.6%安の1ドル=111円29銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.1580ドルと、20年7月以来の安値。

  ニューヨーク原油先物相場は小反発。中国当局が国有エネルギー大手に対し供給確保の取り組みを厳命したと伝わった後、上昇に転じた。サキ米大統領報道官はその後、原油相場の上昇は「米国にとって懸念だ」と述べ、米政府が石油輸出国機構(OPEC)と話し合いを持っていることを会見で明らかにした。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は前日比20セント(0.3%)高の1バレル=75.03ドルで終了。早い時間帯では2.3%安に下げる場面もあった。月間ベースでは10%高。この日が最終取引日となったロンドンICEの北海ブレント11月限は、12セント安い78.52ドル。

  ニューヨーク金相場は急反発。朝方発表された米新規失業保険申請件数が予想外に3週連続の増加となったのを受け、安全逃避の買いが入った。同指標発表後のドル下落も、他通貨を保有する投資家にとって金の魅力を高めた。  

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は2%高の1757.00ドルで終了。スポット相場は一時2.2%上昇し、23日以来の高値をつけた。

Dollar Slips as Energy Prices Strengthen, Yen Rises: Inside G-10(抜粋)

Oil Gains 10% This Month as White House Expresses Concern(抜粋)

Gold Advances Amid Weaker Dollar, Disappointing U.S. Labor Data(抜粋)

(市場関係者のコメントなどを追加、相場を更新します)

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