(ブルームバーグ): 中国指導部は国有の鉱業各社に対し、石炭の年間割当量を超えても年内は石炭をフル稼働で生産するよう命じた。電力危機の深刻化に対応する。

  事情に詳しい複数の関係者によると、冬場に備えてエネルギー供給を何としてでも確保する措置と共に、今回の指令は北京で今週開かれた一連の緊急会合で強調された。発電用一般炭の国内増産が極めて重要だという。協議が公になっていないとして匿名を条件に関係者が明らかにした。

中国当局、国有エネルギー大手に冬季の供給確保を厳命−関係者

  中国政府は今週、企業幹部との会合を相次いで開いており、国内の電力事情がいかに深刻になっているかを示している。多くの地域が工業セクターへの電力供給を絞らざるを得なくなる一方、一部の住宅地では停電も起きている。

  国務院(政府)のオフィスに複数回にわたり電話したが、応答はなかった。

中国が電力危機に直面、特有の事情と経済への影響−QuickTake

  中国の電力難は世界の商品市場を揺るがしており、肥料からシリコンに至るまで値上がりに拍車が掛かっている。年内は中国当局にとってエネルギー安全保障を巡る懸念が特に強い可能性がある。北京冬季五輪の開催が来年2月に迫っている。

  中国は炭鉱の年間生産に上限を設ける割当制度の下で石炭生産を管理している。死者を出す炭鉱事故が相次いだことを受けて、当局は違法な採掘の取り締まりも進めてきた。それでも中国は世界最大の石炭生産国となっており、ここ10年の生産規模は年間約38億トンと世界の約半分を占める。中国の発電全体に占める石炭の割合は70%前後。

(第5段落以降を追加し更新します)

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