(ブルームバーグ): 岸田文雄総裁は就任後初となる4日夜の記者会見で、金融所得課税見直しを「成長と分配」の「選択肢」として挙げた。一定の収入を超えれば税率のカーブが下がる「1億円の壁」が念頭にある。

  株主配当ではなく、従業員への給与を引き上げた場合に優遇税制を行う案も提示。大企業と中小企業の間の成長の果実の分配についても言及し、下請けいじめのような状況がないか「しっかり目を光らせる」と説明した。「新しい資本主義実現会議」を設置し、ポストコロナ時代の経済社会ビジョンを策定する考えも示した。

  国民の信任を背景に大型で思い切った新型コロナウイルス対策や経済対策を実現するため、「可能な限り早い時期に総選挙を行う」と表明。衆議院を14日に解散し、19日公示・31日投開票の日程で選挙を行うと語った。 

  中国の環太平洋連携協定(TPP)への加入問題については、高い水準をクリアできるかは不透明と述べた。日本にとって重要な国で対話は続けないといけないとしながらも、しっかり言うべきことは言っていくと話した。

主な発言

速やかに経済対策を策定個別の現金給付も考えていきたい経済支援しっかり行い通常に近い社会活動取り戻すワクチン接種、医療体制確保対応策の全体像早急に示す成長は極めて重要だが果実が分配されないと次の成長ない看護師、保育士らの所得向上のため公的価格抜本的見直し外交・安全保障経済安保相を新設、自立的な経済構造を実現するミサイル防衛能力含む防衛・海上保安能力を強化する条件を付けずに金委員長と直接向き合うリモートでの発言で存在感示したい−G20、COP26被爆地出身の首相として核兵器のない世界の実現に全力デジタル田園都市国家構想、科学技術への投資を実施財政の単年度主義の弊害を是正する

(岸田氏の発言を追加します)

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