(ブルームバーグ): 米上院は7日夜、連邦債務の法定上限を引き上げる法案を賛成多数で可決した。連邦政府が史上初のデフォルト(債務不履行)に陥る事態はひとまず回避されることになる。債務上限問題を巡る民主、共和両党の対立が金融市場を揺るがしていた。

  債務上限を4800億ドル(約53兆5800億円)引き上げる法案は賛成50、反対48で可決した。共和党からの賛成はゼロだった。成立すれば、財務省が12月3日ごろまで支払い義務を遂行できるようになる。現行の暫定予算措置は同日に失効する。今から2カ月足らず先にこの問題を巡る攻防が繰り返されることになる。

  今後は下院での採決が必要となる。下院は来週まで休会だが、72時間以内にワシントンに戻るよう招集をかける可能性があると下院指導部は議員らに伝えていた。下院でも可決する見込み。上院採決に先立ち、ジャンピエール大統領副報道官は、バイデン大統領が「議会通過後に債務上限引き上げ法案に署名することを心待ちにしている」とコメントしていた。

米債務上限、12月までの引き上げで合意−7日夜に上院採決

  法案を本会議採決に進めるための動議の可決後、民主党のシューマー上院院内総務は「共和党はリスクを伴う党派的なゲームを展開した。彼らの瀬戸際政策がうまくいかなかったことは喜ばしい」と発言した。

  7日午前にシューマー氏と共和党のマコネル上院院内総務が債務上限引き上げで合意したと伝わった後、米株式相場の上げは一時加速した。財政政策の引き締めが経済に大きな悪影響を与える懸念が取りあえず後退したため、S&P500種株価指数は3日続伸した。

  債務上限引き上げ法案を本会議採決に進めるためのクローチャー動議の可決には60票が必要だった。マコネル氏は動議可決に十分な共和党票を確保するため、ぎりぎりまで働き掛けを続けていた。最終的にはマコネル氏を含む11人の共和党議員が動議に賛成し、法案採決に道を開いた。

(シューマー民主党上院院内総務のコメントなどを追加して更新します)

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