(ブルームバーグ): 米国は国際通貨基金(IMF)の理事会メンバーに対し、ゲオルギエワ専務理事の解任を求めない方針を伝えた。同専務理事は世界銀行勤務時に、中国を支援するためビジネス環境に関する世銀報告書の作成に不当に介入した疑惑が持たれている。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、米国の立場は11日の理事会会合で表明された。協議の非公開を理由に匿名で語った。

  米財務省とIMFの報道官はいずれもコメントを控えている。

  世銀の委託で法律事務所ウィルマーヘールがまとめた調査報告書が9月半ばに公表されて以来、ゲオルギエワ氏の進退は不透明になっていた。同報告書は、ゲオルギエワ氏が世銀の最高経営責任者(CEO)だった当時、世銀の年次報告書「ビジネス環境の現状」に記載される中国のランキングを上げるよう内部で圧力をかけたと指摘した。

IMF専務理事の関与指摘、世銀「ビジネス環境の現状」不正調査

  IMFと世銀の最大出資国である米国は、ゲオルギエワ氏の世銀時代の疑惑は「深刻だ」と指摘し、他の主要国もIMF内部調査の発表を待って同氏への支持表明を控えていた。

  2017年から19年まで世銀CEOを務めたゲオルギエワ氏(68)は疑惑を否定。ブルームバーグ・ニュースが内容を確認した声明によれば、同氏はIMF理事会に対し、ウィルマーへールの報告書が自身の「行動を正確に伝えていない」と指摘し、「私の人格や長期にわたる職歴において私がどのように振る舞ったかについて正確に描いていない」と反論した。

(4段落目以降に背景などを追加して更新します)

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