(ブルームバーグ): 10月3週(18ー22日)の日本株は続伸の見込み。米国でインフレ懸念が一服する中で雇用の改善傾向が示されたため、景気の回復期待が一段と高まる。外国為替相場の円安基調も輸出関連を中心に業績押し上げ要因となる。半面、中国経済に対する懸念は上値を抑える可能性がある。

  米国で生産や住宅関連の経済指標で景気の堅調さが確認されれば、底入れ感を示しつつある米国株の戻りを勢いづける可能性がある。18日公表の9月鉱工業生産、19日の同住宅着工件数、21日の同中古住宅販売件数に注目だ。

  前の週の東京外国為替市場でドル・円相場は1ドル=114円台まで円安基調を強めた。日本銀行が企業短期経済観測調査で公表した大企業の今期想定為替レート(107円台)からかい離が拡大。企業が決算発表と併せて通期計画を現在の為替水準で見直して上方修正する可能性が高まり、業績期待も投資家心理を支えやすい。

  一方、財務の流動性危機に陥っている中国恒大集団は19日に人民元建て債で1億2180万元(約21億5000万円)の利払い期限を迎える。同社の対応次第では中国景気に対する警戒から一時的に株価のボラティリティー(変動性)が高まる場面もありそうだ。中国では18日に7−9月期の国内総生産(GDP)や9月の工業生産といった主要な経済指標の公表が相次ぐ。10月2週のTOPIXは週間で3.2%上昇し、4週ぶりに反発した。

《市場関係者の見方》

  三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジスト

  「じり高を想定している。米経済指標が総じて改善方向に向かっている。経済活動の再開に財政政策の効果が重なり、足元では驚きの雇用改善のデータまで出てきた。底入れから反騰局面に入った米国株に日本株も連れ高しそうだ。中国の経済指標は期待できないが、減速はかなり株式市場に織り込んでいる。中国恒大集団の利払いが行われなければ信用リスクが高まるものの、中国の金融業界が西側に対して閉じていることもあって影響は限定的だろう」

  ピクテ投信投資顧問の松元浩常務 

  「日経平均株価が2万9000円近くで値固めする展開を見込む。衆議院の選挙戦がスタートし、過去のパターンから見ても新政権や政策への期待が株式相場をサポートする動きになりやすい。投開票までは、各党の公約などの思惑で相場は動くだろう。企業の決算発表も出始め、上半期末時点で最高益を更新中の企業も出て、業績への期待も相場の支えとなる。日経平均のレンジは2万8700円から2万9500円を予想する」

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