(ブルームバーグ): シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)は14日、為替管理政策(金融政策)の見直しに伴い、シンガポール・ドルの為替レート政策バンドの傾斜について、ゼロからの小幅引き上げを決定したと発表した。

  為替レート政策バンドの許容変動幅および変動幅の中心値はいずれも据え置いた。ブルームバーグが調査したエコノミスト15人のうち、傾斜のスティープ化を予想していたのは1人だけだった。

  MASは声明で「需要の正常化とタイトな供給状況の両方を反映する形で、国内外のコスト圧力が高まりつつある」と指摘した。  

  各国・地域の中銀はインフレが当初の想定より持続的になると懸念しており、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)時に導入した刺激策の緩和を開始しつつある。米金融当局は資産購入プログラムを縮小する方向にあり、シンガポールは、金融政策引き締めに動いているノルウェーやブラジル、メキシコ、韓国、ニュージーランドに追随する格好だ。

  発表を受け、シンガポール・ドルは対米ドルで一時0.3%高となった。

  一方、貿易産業省がこの日発表した7−9月(第3四半期)の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比6.5%増、季節調整済み前期比では0.8%増だった。ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値はそれぞれ6.6%増、1.1%増だった。

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