(ブルームバーグ): バイデン米大統領のチームと議会民主党指導部は大統領の経済優先施策を盛り込んだ税制・支出法案の規模と範囲をどう削減するか苦悩している。大統領の支持率は低下傾向にあり、来月投票が行われる州知事選で同党の弱点が浮き彫りとなる恐れもある。

  同法案を巡る民主党内の交渉は長引いており、政権当局者によると、ホワイトハウスは協議を早く取りまとめるよう圧力を強める方針だ。

  ペロシ下院議長と民主党中道派は、速やかに執行できるよう練られたプログラムに絞ることで、来年の中間選挙に向け成果をアピールしたい考えだ。一方、党内進歩派は同法案の広範な内容を維持したい意向であり、プログラムに充てる資金を一部減らしたり、期間を数年に短縮したりすることも容認する構えだ。

  ホワイトハウスの上級スタッフは、バイデン大統領のレガシーはこの法案の成否にかかっていると考えている。成立すれば人種間の経済格差是正や気候変動対策、女性や高齢者、子供、勤労家庭の支援といった多くの選挙公約は実現するが、不成立なら民主党は政権党としての能力が欠如していると共和党の批判を浴びる可能性がある。

  こうした政治情勢の影響が問われる場が間近に迫っている。11月2日のバージニア州知事選は中間選挙の結果を占う前哨戦とみられているが、世論調査では民主党候補のテリー・マコーリフ元知事と共和党候補グレン・ヤングキン氏の争いは民主党の期待に反して接戦になっている。

  多くの民主党議員は税制・支出計画の法制化が気候変動や税制などに関する優先施策を成立させるまたとない機会になるとみており、自らが推すプログラムが盛り込まれなければ支持を控えることも辞さないと警告する議員もいる。

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