(ブルームバーグ): 中国経済は7−9月(第3四半期)に減速した。不動産の低迷やエネルギー危機、個人消費の不振といった逆風が重なった。

  国家統計局が18日発表した7−9月(第3四半期)国内総生産(GDP)は前年同期比4.9%増と、4−6月(第2四半期)の7.9%増から鈍化した。ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は5%増だった。

  中国政府による不動産市場の規制強化で建設活動が抑制されるとともに、業界向けの資金供給が圧迫された。不動産開発大手、中国恒大集団の債務危機が一段と深刻になり他のデベロッパーにも波及。不動産販売の不振を招いている。

中国の住宅販売額、9月は約17%減少−恒大巡り危機広がる

  9月には電力が不足し、製造業は生産抑制や操業停止を余儀なくされた。新型コロナウイルス感染の散発的な流行を封じ込める厳格な措置も引き続き個人消費の重しとなった。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の大中華圏担当チーフエコノミスト、喬虹氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「需要関連の投資はかなり弱く、電力不足による供給サイドへの影響も非常に深刻だ」と述べ、10−12月(第4四半期)の成長率は3−4%に低下する公算が大きいと予想した。

  国家統計局は声明で、年間目標の確実な達成を目指すとしながらも、経済の回復は「まだ堅調ではなく」、依然としてアンバランスだと指摘した。同局の付凌暉報道官は記者会見で、中国は金融政策の余地が「比較的大きい」と述べ、安定した経済発展を確実にするため状況の変化に応じて効果的な政策を採用できると説明した。

  7−9月の成長率は、基準となる前年同期の水準が高めだったため、減速すると以前から予測されてはいたものの、エネルギー危機の深刻さや不動産の低迷はエコノミストの想定を超えていることから通期GDP予測の下方修正が相次いでいる。

  中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は17日、「成長のモメンタムは幾分か落ち着いた」が、景気回復の軌道は変わっていないとし、今年の経済成長率を8%程度と予想した。これは中国政府が示した6%超の成長目標より高いことから、当局は景気減速に歯止めをかけるための措置を急がない可能性を示唆している。

 

(国家統計局報道官の発言などを追加して更新します)

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