(ブルームバーグ):

21日の香港株式市場で、取引が再開された中国不動産開発大手の中国恒大集団株が一時14%下落した。不動産管理部門の過半株売却交渉を打ち切ったほか、住宅購入のピークシーズンに販売が約97%減少したことを明らかにした。ドル建て社債の利払い猶予期限が迫る中で、同社の資金繰りを巡る危機がさらに悪化している。

  中国恒大は香港取引所に20日遅く届け出た文書で、資産売却に関して新たな進展がなく、金融債務の返済を履行することができない可能性があるとも説明。同社のドル建て債を巡っては9月に怠った利払いの猶予期間の終了が数日後に迫っている。

中国恒大のドル建て債利払い、今後の焦点は30日間の猶予期間に

  中国恒大は、不動産管理を手掛ける恒大物業の株式50.1%を合生創展に約200億香港ドル(約2940億円)で売却するための協議を先週打ち切ったと発表。一方、合生創展は中国恒大側が売却完了に至らなかったことを残念ながら公表すると自社の文書でコメントした。

  事情に詳しい関係者1人によると、中国恒大が本社を置く広東省の政府当局者が交渉の仲介に乗り出したにもかかわらず、協議は物別れに終わった。非公開情報だとして匿名を条件に話した。同省当局者は合生創展に対し、恒大物業株の取得資金として銀行融資を手配すると提案。一部で恒大物業の独立取締役や債権者からの反対もあり、合意には至らなかったという。

  3社と広東省政府にコメントを求めたが、今のところ返答はない。

  ブルームバーグの集計データによれば、2022年3月償還債(表面利率8.25%)は額面1ドルに対して23.8セント(気配値)となっている。

中国の不動産市場リスク、コントロール可能と劉鶴副首相−21世紀経済

  中国恒大と恒大物業、合生創展3社の株式は重大な取引に関する発表待ちを理由に、今月に入ってから取引が停止されていた。

  売買再開後の恒大物業株は一時10%下落。一方、合生創展は6.6%上昇する場面があった。

  中国恒大は9月と10月1−20日の自社の契約不動産販売が計36億5000万元(約650億円)にとどまったと公表。昨年9月1日−10月8日の販売は1420億元に上っていた。

(第4、5段落を追加し更新します)

©2021 Bloomberg L.P.