(ブルームバーグ): 米食品医薬品局(FDA)は20日、モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンのブースター(追加免疫)接種を65歳以上の高齢者などを対象に認めると発表した。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のワクチンを接種済みの18歳以上の成人全員に対しても、初回から2カ月以上の間隔を空ければ追加接種の資格があるとした。

  米国は新型コロナウイルスに対する防御力を高め新たな感染再拡大の防止を目指しており、FDAの認可により数百万人の米国民にブースター接種の道が開かれる。FDAによると、モデルナ製ワクチンのブースター接種は、重症化リスクのある18歳以上の成人や、職業上ウイルスにさらされる頻度の高い人も対象となる。

  ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナワクチンについては、FDAが先月、65歳以上の高齢者や重症化リスクのある成人を対象にブースター接種を認可していた。今回の発表によりFDAは米国で利用可能な3種類のコロナワクチン全てのブースター接種を承認した格好だ。

  FDAはまた、ブースター接種適格者に当初とは異なるワクチンでも使用することを認めた。

  今回の措置により米国は冬季の感染再拡大の可能性を抑制する手段を拡充できる。夏のデルタ変異株流行でブースター接種の緊急性が高まっており、米国各地の衛生当局者は冬を前に医療体制を逼迫(ひっぱく)させかねない感染再拡大を未然に防ぎたい考え。

  FDA当局者は、利用可能なデータが増えたり、ワクチン接種完了者が感染するブレークスルー感染が比較的若い成人の間で増加したりすれば、ブースター接種対象者を速やかに拡大する方針も示唆した。FDAの生物製品評価研究センター(CBER)の責任者、ピーター・マークス氏は「恩恵が明らかにリスクを上回ることが認められれば、対象年齢の引き下げを躊躇(ちゅうしょ)しない」と記者会見で語った。

  モデルナの株価は20日の米株式市場時間外取引で0.8%上昇。J&J株は0.4%、ファイザーは0.2%それぞれ値上がりした。独ビオンテックの米国預託証券(ADR)は0.9%高。

  当局によると、FDAが認めたモデルナのブースター接種は、ワクチン量が最初2回の量の半分で、当初の接種から6カ月以上経過する必要がある。

  J&Jのワクチン接種完了者は、当初と異なるワクチンの使用を認める「ミックス・アンド・マッチ」のアプローチに基づき、最初の接種から2カ月経過すれば当局が許可したどのワクチンでも追加接種を受けることが認められる。同様にモデルナやファイザーのワクチン接種完了者でブースター接種対象者は当初の接種から6カ月以上経過していれば、両社およびJ&Jのワクチンを追加接種できる。

 

(発表の詳細やFDA当局者発言、株価の反応を追加して更新します)

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