(ブルームバーグ): NTTが22日、環境改善効果のある事業に調達資金を充てるグリーンボンド(環境債)の発行条件を決めた。3本立てで発行総額は3000億円となり、これまでの国内ESG(環境、社会、企業統治)債の起債額を大幅に更新する。

  金融子会社のNTTファイナンスを通じて発行するのは、年限3年と5年、10年の環境債。調達した資金は風力、太陽光など再生エネルギープロジェクトや、エネルギー効率化に向けた第5世代通信技術(5G)関連の投資などに充てる予定。主幹事によると、発行条件は以下の通り。

 

  ブルームバーグのデータによると、総額3000億円は国内で発行されるESG債として、今年8月の西日本高速道路のソーシャルボンド(社会貢献債、総額1500億円)や3月のトヨタ自動車のサステナビリティーボンド(環境・社会貢献債、総額1300億円)を上回り過去最大となる。事業会社が一度に発行する環境債としては世界でも有数の規模。

  NTTは9月に新たな環境エネルギービジョンを発表し、2040年度に温室効果ガス排出量を実質ゼロとすることを目指す方針を示した。再生可能エネルギーの利用拡大に加え、ネットワーク・情報処理基盤の構想「IOWN(アイオン)」の導入で電力消費量を削減する。

  NTT広報室の荒巻優三氏は、再エネ事業では30年までに4500億円規模の投資を予定しており、アイオンの研究開発にも年間550億円程度を投じる見込みだと説明。今後の資金調達は未定とした上で、調達コストからみても環境債は「非常にリーズナブル」だとし、引き続き発行を検討していく考えを示した。

(第4段落以降に背景やNTTのコメントを追加しました)

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