(ブルームバーグ): 輸出から輸入を差し引いた日本の10月の貿易収支は674億円の赤字と、3カ月連続の赤字となった。原油高などに伴い輸入額の高い伸びが続いた上、部品不足で自動車の輸出が影響を受けた。財務省が17日に発表した。

  輸入は26.7%増と9カ月連続のプラス。原粗油が81%、石炭は131.5%、それぞれ増加した。世界的にエネルギー資源価格が高値圏で推移していることが影響した。

  輸出は9.4%増と8カ月連続のプラスだったが、伸び率は5カ月連続で鈍化した。鉄鋼が80.1%増、半導体等製造装置も45.1%増と好調だったが、自動車は36.7%減少した。

  地域別では米国向け輸出が0.4%増と2カ月ぶりにプラス。中国向けは9.5%増と1年4カ月連続でプラスだったが、伸び率は4カ月連続で前の月を下回った。欧州向けは12.1%増と8カ月連続のプラス。

エコノミストの見方

UBS証券の足立正道チーフエコノミスト

季節調整値の前月比や前期比の方が意味がある。それを見ると、輸出は2.7%増、輸入は横ばい。4447億円の赤字に減っている自動車など部品不足による生産の抑制は10月も続いているが、ある程度回復している。9月が非常に落ちていたので、その反動で戻っている昨日は米国鉱工業生産指数が発表され、自動車がかなり持ち直していることが確認できた。10−12月期に日本も自動車の輸出はかなり戻ると思う輸入は思ったより弱い。輸入物価は円安効果もあり、こんなに上がっているので、数量が伸びていないことが考えられる

詳細(財務省の説明)

自動車の輸出が大きく減少。米国向けの2000CCから3000CCの自動車などが落ちたアジア向け輸出はデータがある1979年1月以降で過去最高。鉄鋼、半導体製造装置などがけん引原粗油の輸入は円建てで見ると前年同月比82.1%の増加

(詳細を追加して更新しました)

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