(ブルームバーグ): 中国の不動産セクターを取り巻く債務危機が、持続可能な不動産に資金を投じるため多数のグリーンボンド(環境債)を発行してきた不動産開発会社を脅かしている。

  S&Pグローバル・レーティングによると、債務の履行に苦しんでいる不動産産開発大手の佳兆業集団と陽光城集団は現在、「不可避」のデフォルト(債務不履行)シナリオに直面している。

  S&Pは今月、両社に対する格付けを取り下げたが、以前は両社の信用格付けを投資不適格(ジャンク)級としていた。2社合わせて傘下企業分も含め少なくとも19億ドル(約2180億円)のグリーンボンドを発行している。

  ここ数年の世界的なグリーンボンド起債ブームの中で、中国の不動産開発会社はサステナビリティー(持続可能性)をうたい、環境重視のビルを建設する多数のプロジェクト向けに環境債を発行。だが各社は業界大手の中国恒大集団の流動性危機で広がった市場のゆがみへの対応に追われており、こうしたプロジェクトや投資資金の行方を巡り懸念が強まっている。

  佳兆業は広東省深圳市で総額128億ドルの18プロジェクトを売りに出す計画だ。同市でさらに95の都市再開発プロジェクトが売られる可能性もある。同社幹部の説明をよく知る関係者によれば、これにはサステナビリティー債発行によって一部資金が賄われた少なくとも1つのプロジェクトが含まれる。

  佳兆業と陽光城はブルームバーグのコメント要請に応じていない。

  中国のジャンク級オフショア債は歴史的な値下がりとなっており、残高が136億ドルに上る不動産会社のグリーンボンドには痛手だ。

  こうした高リスク債は劇的に売られ、利回りは一時25%に上昇、価格は額面1ドルに対し75セント水準となっている。これを受け、オフショアで発行された不動産関連のグリーンボンドも売られ、平均価格は68セントと、約39セント下落した。

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