(ブルームバーグ):

26日の米国株式相場は大幅安。新型コロナウイルスの新しい変異株に対する不安で、世界株安の様相となった。感染が急速に拡大すれば、すでに足踏み状態だった経済回復が腰折れしかねないとの懸念が広がっている。一方で逃避先資産の価格は急伸した。前日の米市場は感謝祭の祝日で休場だった。

  景気循環株と小型株が特に売りを浴び、S&P500種株価指数は2月以来の大幅安となった。ラッセル2000指数は一時4%以上の下落となり、終値では3.7%安。旅行関連株や娯楽銘柄が下げた一方、巣ごもり需要に支えられる銘柄は上昇した。

  S&P500種は前日比2.3%下げて4594.62。ダウ工業株30種平均は905.04ドル(2.5%)安の34899.34ドル。ナスダック総合指数は2.2%下げた。個別銘柄ではユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスが9.6%安。モデルナは約21%高。ファイザーは過去最高値を更新した。株式市場はニューヨーク時間午後1時までの短縮取引だった。

新たなコロナ変異株、WHOは「懸念すべき変異株」に指定 (1)

  インフラストラクチャー・キャピタル・マネジメントのジェイ・ハットフィールド最高経営責任者(CEO)は、「軽視できる問題ではない」と新たな変異株について語る。「計り知れない規模のリスクがあるのは、株式の買いに決して良いことではないため、ポジションを調整するのは理にかなう」と述べた。

 

  米国債には逃避の買いが入り、相場は急伸。10年債利回りは2020年3月以来の大幅低下となった。市場が予想する米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ時期が先送りされた。

  米国債市場はニューヨーク時間午後2時までの短縮取引。10年債利回りは16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて約1.47%。金融政策の予想変更に伴うポジション調整が広がり、祝日明けで流動性が低かったことが値動きを増幅させたとみられる。

  外国為替市場では円とスイス・フランに逃避の買いが集中。コロナウイルスの変異株が世界の景気回復を脅かすとの見方から、荒れた展開となった。米国債利回りが低下し、米政策金利の引き上げが遅れるとの見方が強まり、ドルは下落した。 

  ニューヨーク時間午後2時9分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%下落。2週間ぶりの大幅下落となった。ドルは対円で1.8%安い1ドル=113円26銭。一時は2%下げて113円05銭を付けた。ユーロは対ドルで0.9%上昇し、1ユーロ=1.1311ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は2020年4月以来の大幅安。最近特定されたコロナ変異株の影響でロックダウン(都市封鎖)が広がり、需要回復を妨げる可能性が意識された。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は前営業日比10.24ドル(13.1%)安の1バレル=68.15ドルと、70ドルを割り込んで終えた。ロンドンICEの北海ブレント1月限は9.50ドル安の72.72ドル。

  アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「市場は調子に乗り過ぎていたが、新型コロナの悪影響を非常に受けやすい状態に変わりはないということ」が示されたと指摘した。

  ニューヨーク金先物相場は小幅高。金融資産が幅広く下落したこの日は、混乱時の安全な逃避先とみなされる金でも前営業日比で下落する場面があった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は0.1%高の1オンス=1788.10ドルで終了。

  ヘレウス・メタルズのシニアトレーダー、アレクサンダー・ザムフ氏はリポートで新たなコロナ変異株の出現に言及し、「この環境では金価格が引き続き支えられ、テーパリングの話題はひとまず下火になるはずだ」との見方を示した。

 

Treasury Yields Plunge the Most Since Early Months of Pandemic(抜粋)

Yen, Franc Gain Amid Variant Concern, Dollar Drops: Inside G-10(抜粋)

Oil Crashes More Than $10 as New Covid-19 Variant Roils Markets(抜粋)

Commodities Sink With New Virus Strain Imperiling Growth Outlook(抜粋)

 

 

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