(ブルームバーグ): 29日の東京株式市場は大幅に続落。新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染が欧州などで広がり、景気の先行き不安が継続した。岸田文雄首相が午後に、全世界を対象に外国人の新規入国を30日から停止すると話し、売り圧力が強まった。自動車や素材など幅広い業種が下落し、陸運や空運など経済再開関連は下げが大きくなるなど、連日のほぼ全面安。東証1部銘柄の約9割が下げた。

市場関係者の見方

セゾン投信運用部の瀬下哲雄運用部長

午前は変異株の症状が軽傷かもしれないとの期待から下げ渋ったものの、午後は外国人の新規入国停止で経済活動の再開が遅れるとの見方が強まった新型コロナが収束に向かう前提で世界の中央銀行はどう動くかが市場の関心事だった。もし感染が再度広がるようならインフレ対応も含めて市場を取り巻く環境はこれまで以上に複雑になりかねない

JPモルガン証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジスト

コロナ変異株のニュース次第で、逃げ遅れた一部投機勢の「売りの口実」となったり、ファンダメンタルズ悪化懸念によるリスクオフを誘発したりする可能性が残る−29日付のリポート先週金曜日の動きはファンダメンタルズに根ざした実需ではなく、投機色の強い仮需主導の株安だったただ世界経済の回復基調が途切れるリスクや日本の経済再開が途切れるリスクは現時点では低い。各国政府の対応は迅速で、現状では重症化率や病床使用率に問題がなければ経済再開を優先するスタンスの国が多い

東証33業種

背景

オミクロン変異株、WHOが注意喚起−南ア専門家「軽い」と指摘オランダでは13人の感染確認外国人の新規入国、30日から全世界を対象に中止−岸田首相米S&P500種株価指数は2月以来の大幅安、ニューヨーク原油先物相場は2020年4月以来の大幅安日本時間29日の米株先物は上昇

©2021 Bloomberg L.P.