(ブルームバーグ): 中国の不動産開発業界で債務を履行できない可能性があると警告する企業がまた1社増えた。

  広東省に本社を置く中国奥園集団は先週、一部の債務について、流動性の問題を理由に履行できる保証はないと説明。同じく広東省を本拠とする同業の中国恒大集団がオフショア債の再編に取り組む方針を発表した翌日にもほとんど同じ表現が使われていた。格付け各社はこのところ奥園の格付けを相次いで引き下げており、フィッチ・レーティングスは7日、「デフォルト(債務不履行)かそれに類似したプロセスが始まった」との見方を示した。

  ブルームバーグの集計データによると、奥園のオフショア債は9月に値下がりし始めた。一部の価格は額面1ドルに対し20セントと、同社社債のパフォーマンスは中国の高利回りドル建て債市場で最悪級だ。一方、株価は2021年に入り75%下落し、5年ぶりの安値水準となった。

  広州で25年前に設立された奥園は、07年に香港上場。ブルームバーグの集計データによれば、同社の社債残高は43億ドル(約4900億円)で、その4分の3がドル建て債。同社のドル建て債2本(元本総額6億8800万ドル)が来年1月に満期を迎える。

  奥園は2日の証券取引所への届け出で、一連の格下げをきっかけに、債権者から計約6億5120万ドルの返済を求められていると説明。次のステップに向けて協議しているとしたものの、債務不履行ないし債権者と合意できない場合は、「グループの事業や見通し、財務、営業実績に深刻な影響が及ぶ」恐れがあると指摘した。

  ブルームバーグは7日、同社にコメントを求めたが、すぐには返答を得られなかった。

 

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