(ブルームバーグ): 31日の米株式市場では主要3株式指数が下落したものの、年間ベースでは年初時点で誰も予想しなかった大幅な上昇を成し遂げた。

  商いが薄く不安定な値動きの末、S&P500種株価指数やナスダック100指数は下落。年間ベースでは両指数とも約27%高と大幅上昇し、年初時点で最も強気だった予想すら上回った。

  S&P500種は前日比0.3%安の4766.18。今週記録した最高値を30ポイント弱下回る水準で1年を終えた。1月時点でアナリストは年末水準を平均で4074と予想していた。ダウ工業株30種平均は59.78ドル(0.2%)安の36338.30ドルで終了。ナスダック総合指数は0.6%低下した。

  世界の株式相場は今年、新型コロナ禍からの景気回復局面で力強く上昇した。ドイチェ・バンク・セキュリティーズの米国担当シニアエコノミスト、ブレット・ライアン氏は「今年学んだことが一つあるとすれば、それはコロナ禍の逆風の中でも米国経済が打たれ強かったということだ」と指摘。オミクロン変異株や財政政策の不確実性などのリスク要因はあるが、「これらリスクが顕在化した場合でも、米経済はトレンドを大きく上回るペースで拡大するだろう」と話した。

  米国債市場では10年債利回りが前日とほぼ変わらず。1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満上昇の1.51%で引けた。米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告に基づき、現物市場は米東部時間午後2時までの短縮取引だった。先物は月末のリバランスの影響で出来高が膨らんだ。10年債と30年債の利回りは取引終盤に日中最低となった。

  米国債の年間リターンはマイナス約2.5%と、2013年以来で初めてマイナスを記録した。

  外国為替市場ではドル指数が低下。欧州大陸市場が一部休場となり、流動性が乏しい中でドルは大半の主要通貨に対し下落した。年間のパフォーマンスではカナダ・ドルが他の主要10通貨を上回った。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下。ニューヨーク時間午後4時23分現在、ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=115円06銭。ユーロは対ドルで0.5%高の1ユーロ=1.1377ドル。

  米金融政策が引き締めに向かうとの観測が強まる中、ドル指数は年間ベースで4.6%上昇。2015年以来の高い伸びとなった。

  ニューヨーク原油先物相場は反落。年間では59%上昇と、2009年以来の大幅高となった。新型コロナウイルスのワクチン普及で経済活動の再開が加速し、世界で石油消費が回復したことが背景。

  ただ、足元ではオミクロン株の感染が急速に拡大する中、投資家は来年のエネルギー需要を見極めようとしている。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は、1月4日に閣僚級会合を開き生産政策を協議する。

  UBSグループの商品アナリスト、ジョバンニ・スタウノボ氏は原油相場について、需要回復を背景とした原油在庫の継続的な減少などで「2021年は素晴らしい1年だった」と指摘。ただ、年明け以降は「OPECプラスからの供給次第であることに変わりはない」と述べた。

  この日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物2月限は、前日比1.78ドル(2.3%)安の1バレル=75.21ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント3月限は1.75ドル安の77.78ドルで引けた。

  ニューヨーク金相場は続伸。ただスポット価格は年間で約4%安と、2015年以来の大幅な下落率を記録した。

  金相場は今年後半の大半の時期で1オンス=1800ドルから大きく離れず推移し、全般的に方向感を欠ける動きが続いた。投資家の金に対する関心は弱まっていると見え、ここ数週間は比較的狭いレンジでの取引が続き、金を裏付けとする上場投資信託(ETF)の保有高も減少している。

  2022年の金相場について、ブラックロックのエビー・ハンブロ氏は、実質金利と米ドルのパフォーマンス、逃避先資産の需要が組み合わされることで上昇する可能性があると指摘。一方でJPモルガン・チェースは世界経済の回復継続に伴って金への売り圧力は強まるとみており、来年の平均価格を1631ドルと予想している。

  この日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は、前日比0.8%高の1オンス=1828.60ドルで終了した。

Treasuries End Mixed After Heavy-Volume Rally Into Month-End(抜粋)

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