(ブルームバーグ): 中国の金融市場にとって、今年1月は大量の債務返済や春節(旧正月)連休を控えた季節的な資金需要で、試練の1カ月となりそうだ。中国人民銀行(中央銀行)には十分な流動性確保に向けた圧力がかかる。

  ブルームバーグが当局のデータやアナリストの推計を基に計算したところによると、今年1月の流動性需要は約4兆5000億元(約81兆7000億円)と、前年を18%上回る可能性がある。

  1月に満期を迎えるのは譲渡性預金証書(NCD)で約1兆2000億元、中期貸出制度(MLF)で5000億元、リバースレポで7000億元に上る。ブルームバーグの試算が示した。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の中国担当シニアストラテジスト、邢兆鵬氏によれば、春節連休関連の贈り物や旅行で金融システムからさらに7000億元が引き出される公算が大きい。ANZの推計では納税義務を果たすには約1兆元が必要になるほか、銀行は今月発行される中央・地方政府債券をネットベースで3000億元相当購入する可能性もある。

  先月の預金準備率引き下げは安心材料となりそうだが、一部のマーケットウオッチャーは人民銀が流動性不足を防ぐため再び緩和策に乗り出すこともあり得ると見込んでいる。当局は政策の軸足を国内経済の過剰債務削減から景気支援に移すことを示唆したばかりだ。

中国人民銀、景気安定に貢献する金融政策を積極活用へ−実体経済支援

  信達証券の李一爽アナリストは税金の支払いや政策融資の返済を挙げて、「1月は人民銀が維持すると約束した流動性環境の安定にとって脅威となり得る要因が数多く存在する」と指摘。「債券市場は12月のレバレッジ増で脆弱(ぜいじゃく)な状況にあり、金融機関による人民銀の流動性支援頼みは強まる見通しだ」と述べた。

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