(ブルームバーグ):

米金融当局が5日公表した昨年12月14、15両日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、経済が力強さを増し、インフレが加速すれば、従来想定よりも早期かつ迅速に利上げに踏み切ることもあり得るとの見方が示された。一部の当局者はバランスシート縮小を利上げ後の早い時期に開始することが望ましいとの見解を明らかにした。

  「参加者は概して、経済や労働市場、インフレについての個々の見通しに基づきフェデラルファンド(FF)金利を参加者の従来想定より早期に、あるいは迅速に引き上げることが正当化される可能性があることに留意した」と、議事要旨には記されている。

  FOMCは12月会合で、より積極的にインフレと闘うスタンスに転換。債券購入縮小を加速させ、今年3月に購入が終了するペースへと変更した。

  議事要旨にはまた、「FF金利引き上げ開始後の比較的早い時期に、連邦準備制度のバランスシートの規模を縮小し始めることが適切になり得ると、一部の参加者が留意した」と書かれている。

  12月の会合後に公表された予測によると、2022年に利上げ開始が必要になると政策決定当局者の全員が予想していた。しかし今回の議事要旨では、利上げ開始時期についての明確なガイダンスは示されなかった。

  ルネサンス・マクロ・リサーチの米経済責任者、ニール・ダッタ氏は「早期に動くことが適切かもしれないという金融当局の示唆は、3月利上げに向けたゴーサインだ」と指摘。「バランスシートの縮小についても、年末までに発表すると予想する」と述べた。

  新型コロナウイルスのオミクロン変異株について、当局者が総じてインフレリスクを助長するとみていたことも議事要旨で分かった。オミクロン株はこの会合後に、より広範囲に急拡大した。

  バランスシート縮小については「正常化の過程で、大規模に縮小させることが適切になり得ると一部の参加者は判断した」とも記されている。

  インフレーション・インサイツ創業者兼社長のオメイア・シャリフ氏は、前回のバランスシート縮小時よりも「迅速で急激なペースでの正常化」が行われる可能性を議事要旨が示唆していると分析した。

  議事要旨は「多くの参加者は、物価安定に相応した最大限の雇用水準は時と共に変わり得ると認識しており、委員会の掲げる最大限の雇用実現目標に向けて米経済が急速に進んでいるとみている」と指摘。「幾人かの参加者は、労働市場の状況が最大限の雇用に既におおむね整合的だと考えている」とした。

(第5段落以降に詳細や市場関係者の見方を追加して更新します)

©2022 Bloomberg L.P.