(ブルームバーグ): 5日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、従来予想より早期かつ迅速な利上げを金融当局が検討していることが示されたのを受け、米国債市場では売りに拍車が掛かった。

  米10年物国債利回りは6日に一時1.74%に達し、昨年ピークの1.77%に迫った。今週の上昇は22ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、2020年6月以来の急上昇に向かっている。

  米金融政策による資産価格押し上げ効果が後退する見通しが意識され、リスク資産の見直しは世界に拡大。アジアと欧州の債券と株式も売られた。ドイツ10年国債利回りは2019年5月以来の高水準となり、日本の10年国債利回りは21年4月以来の高水準に達した。オーストラリア債利回りは昨年11月来の高水準となる方向。

  TDセキュリティーズのアジア太平洋地域金利ストラテジスト、プラシャント・ニューナハ氏は「テーパリング加速で当局の選択肢が広がったことをFOMC議事要旨が明瞭にした。米連邦準備制度は鳥小屋に猫を放したようなものだ」と述べた。

  議事要旨公表後にオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)が織り込む3月FOMC会合での0.25ポイント利上げの確率は80%前後に跳ね上がった。

  議事要旨ではこのほか、利上げ開始後の早い時期に連邦準備制度のバランスシート縮小を開始する議論もあったことが示された。これが実施されれば、10年代の前回利上げサイクルよりも積極的なアプローチとなる。前回の場合、最初の利上げから2年近く待った上でバランスシート縮小に踏み切っていた。

  MUFGセキュリティーズアメリカスの米マクロ戦略責任者、ジョージ・ゴンキャルベス氏は「今回の議事要旨は極めてタカ派色が濃い」と指摘。「債券市場は政策引き締めが主に短期金利経由で実施されると引き続き受け止めており」、これはバランスシート縮小計画が焦点となる前に、まず短期債利回りが金利上昇をリードすることを意味するのではないかと指摘した。

  

 

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