(ブルームバーグ):

米セントルイス連銀のブラード総裁は6日、連邦公開市場委員会(FOMC)は早ければ3月会合で政策金利の引き上げを開始することが可能であり、その後はインフレ高進への対応における次のステップとして、連邦準備制度のバランスシート縮小に着手することはあり得ると述べた。

  ブラード氏はセントルイスCFAソサエティーで講演し、「FOMCはインフレの制御を高めるために、早ければ3月会合で利上げを開始することが可能だ」と話した。「それに続く2022年中の利上げはインフレ動向次第で、前倒しも後ずれもあり得る」と続けた。

  ブラード総裁はさらに、「資産購入は向こう数カ月で終了を迎えるが、FOMCは適切なペースで金融緩和を巻き戻すため、バランスシートの受動的な縮小という選択肢をとることもあり得る」と発言。バランスシートに関する行動は、金融政策の「次のステップとなり得る」選択肢の一つだと表現した。

  講演後の質疑応答で同総裁は、米金融当局が「インフレに多少の下押し圧力を」かけるため、「円滑かつ市場に混乱を招かない方法で」バランスシート政策を使うこともできると指摘。その後の記者団との電話会見で、「私の見解では利上げ開始から程なくしてバランスシートを縮小することは可能だ」とした。ただ、FOMCは現時点でバランスシートに関していかなる決定も下していないと語り、政策変更のペースや構成などの正確な詳細を取りまとめる必要があると付け加えた。

  同総裁はまた、昨年12月公表の金利予測分布図(ドット・プロット)で、自身が22年に3回の利上げを想定していたことも明らかにし、「割合早く動き出すことが理にかなう。現時点のデータに基づけば3月は明確な可能性があると思う」と語った。さらに、当局は早く引き締めに着手することで、その後の利上げ回数を増やすか減らすか柔軟性が得られるとし、「インフレが一部予測者の期待通りに落ち着けば、年後半に利上げペースを落とすか、それほど急ペースで利上げせずに済ますことができる」との考えを示した。

  今年の金融政策決定で投票権を持つブラード総裁は、物価上昇率が数十年ぶりの高水準となり、当局の1年前の予測を劇的に上回る状況下でFOMCが「インフレショック」に対処していると発言。「実体経済は好調だがインフレ率が目標を大幅に上回る中で、米金融政策はインフレ圧力とのより直接的な闘いにシフトした」と説明した。

  米経済の先行きについては明るい見通しを示し、財政政策と金融政策の支援を受けて「トレンドを上回る」ペースでの成長を見込むと述べた。新型コロナウイルスのオミクロン変異株のリスクはあまり大きくはないとの見方も示し、南アフリカ共和国で確認された感染件数がピークを打ち現在は減少しつつあるため米国も同様のパターンをたどる可能性があると指摘した。

 

(質疑応答での発言などを追加して更新します)

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