(ブルームバーグ): 今週の新興国市場では物価統計の発表が相次ぎ、インフレ鈍化が示される見込みだ。実質マイナス利回りという重荷から投資家がいつ解放され得るかという手掛かりが得られることになる。

  ロシアやブラジルなど新興各国の中央銀行は過去1年に数ポイントの利上げを実施。成長よりインフレ抑制を重視してきた金融政策が効果を発揮し始めていることが明らかになれば、ボントベル・アセット・マネジメントやBNPパリバ・アセット・マネジメントの賭けが報われることになる。両社は今年後半のインフレ鈍化を想定し、現地通貨建て債を選好している。

  フィデリティ・インターナショナルのマネーマネジャー、 ポール・グリア氏は「新興国債市場に資金を投じる前に多くの投資家はインフレのピークもしくは中銀行動の転換の証拠を探すことになる」と指摘。「われわれは多くの新興国市場で実質金利が年央に向けマイナス領域からプラスに転じると予想している。これは主に積極的な追加引き締めではなくインフレ圧力後退によるものだ」と述べた。

 

  新興国で実質マイナス利回りが広がるのはまれだが、新型コロナウイルスがもたらした経済への悪影響で過去1年に拡大。ブルームバーグが集計した43新興市場のうち、35市場で実質利回りがマイナスとなっている。新型コロナ禍前は42市場のうち32市場がプラスだった。

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