(ブルームバーグ): 世界銀行は11日、2022年の世界経済成長率見通しを4.1%に引き下げた。昨年6月時点では4.3%と見込んでいた。新型コロナウイルスの感染再拡大や政策支援の縮小、サプライチェーンの目詰まり長期化が響く。

 

 

  世銀は半年に1度公表する世界経済見通しで、年間の国内総生産(GDP)が23年まで新興・途上国の全地域でコロナ禍前に見られたトレンドを下回り続けると予想。一方、先進国経済はコロナ禍前のトレンドを回復する見通し。

  世銀のプロスペクツ・グループでチーフエコノミストを務めるアイハン・コーゼ氏はインタビューで、「深刻な減速が進んでいる」と指摘。世界経済は「基本的に異なる2つの飛行経路を飛んでいる。先進国経済は空高く飛び、途上国経済は低空飛行で後れを取っている」と述べた。

 

  世界の経済見通しを曇らせているのはマルパス世銀総裁言うところの「異例の不確実性」だ。新型コロナ感染の再拡大やインフレ期待の重しが外れる可能性、記録的な債務水準がもたらす金融ストレスといった下振れリスクがあると世銀は説明。こうしたリスクは支援策提供の政策余地が限られる新興国で経済がハードランディングする可能性を高めるとしている。

  先進国では新型コロナのワクチン接種率が高く、相当規模の財政支援策もあり、コロナ禍がもたらしている経済への悪影響がある程度和らげられているが、新興国の回復ペースは政策支援の縮小と金融環境のタイト化によりさらに弱まっているとの見方を示した。

  世銀は今年の米経済成長率見通しを0.5ポイント引き下げ3.7%とし、中国については0.3ポイント下方修正し5.1%と想定している。

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