(ブルームバーグ): 輸出から輸入を差し引いた日本の昨年12月の貿易収支は5824億円の赤字と、5カ月連続のマイナスとなった。原油高などに伴い輸入額の高い伸びが続いた。財務省が20日発表した。

  輸入は前年同月比41.1%増と11カ月連続で増加し、12月としては過去最高額。伸び率は前月(43.8%増)を下回った。原粗油(116.6%増)、液化天然ガス(100.5%増)などが増加に寄与した。

  輸出は17.5%増と10カ月連続で増加し、12月として過去最高額となったが、伸び率は前月(20.5%増)に比べ鈍化した。自動車が17.5%増、鉄鋼は75.1%増だった。

  地域別では米国向け輸出が22.1%増と3カ月連続のプラスで、昨年8月(22.8%増)以来の高い伸び。中国向けは10.8%増と1年6カ月連続プラス、欧州向けは9.7%増と10カ月連続のプラスだった。

エコノミストの見方

第一生命経済研究所の大柴千智副主任エコノミスト

輸出全体では持ち直しの基調が続いている。これまで部品調達難で低迷していた自動車が2カ月連続で前年比プラスになり、今回は前回よりも持ち直しが大きい輸出が持ち直している点は良いが、原油高により輸入価格が高止まりしている状況は、企業にとってはコスト高につながり、収益圧迫要因となる。資源高に足元の円安進行もあり輸入価格の上昇を増幅している今後も自動車は生産回復により輸出は持ち直しが続くだろう。ただ、足元でオミクロン株への過度な警戒感が薄れてきて原油価格は高止まりし始めている。輸入も高い水準が続く可能性があり、貿易収支は当面赤字が続くだろう

(エコノミストの見方を追加して更新しました)

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