(ブルームバーグ): 米国の大型ハイテク株売りは、止まる気配が見えない。業界の一部有力企業の業績を巡り、投資家の懸念材料は増えている。

  アップルやマイクロソフトといった代表的企業は来週、決算発表する予定で、株価に下押し圧力が強まっている。ハイテク株の比重が大きいナスダック100指数の月間下落率は、2008年の金融危機以降で最大となるペース。動画配信サービスのネットフリックスが20日に示した業績見通しはハイテク株売りの新たな言い訳とされた。フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズと、アマゾン・ドット・コムの株価は上場来高値から20%以上下落している。

  ナスダック100指数は直近高値からの下落率が今週、10%を超えて調整局面入り。同指数の時価総額は1月に1兆7000億ドル(約193兆円)余り減少した。ハイテク株は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の底から強気相場のけん引役だったが、最近では高騰するバリュエーションや企業収益鈍化の可能性、米金融政策の引き締めで、一段の上昇は正当化しくいと懸念されている。

  ジョーンズトレーディングのチーフ市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「バリュエーションがどこで安定するか分からないが、経済環境と金融政策の状況が20年と21年ほどポジティブではないことは分かっている」と指摘。決算発表シーズンに入りビジネスの状況が明確になるとはいえ当面は、大型株は高いバリュエーションでの取引が続くことになるとし、「これが慎重になる理由だ」と述べた。

  ネットフリックス株は21日に20%を超える大幅安。1−3月(第1四半期)の会員数見通しがウォール街の予測を大きく下回ったのが嫌気され、株価は約10年ぶりの下落率となった。

  米国みずほ証券のマネジングディレクター、ジョーダン・クライン氏は、ハイテク株全般に低迷する中、業界大手企業の今後の決算発表が極めて重要になると指摘。企業が示す業績見通しと株価の反応で、ハイテク株売りが今後数週間に悪化するかどうかが明らかになろうと付け加えた。

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