(ブルームバーグ): 米マイクロソフトの株価は25日の時間外取引で当初の下げから上昇に転じた。クラウドコンピューティング事業「アジュール」は引き続き成長のけん引役になり得るとの会社側の見通しが好感された。

  発表資料によると、2021年10−12月(第2四半期)の売上高は前年同期比20%増の517億ドル(約5兆8900億円)。四半期としては初めて500億ドルの大台に乗せた。純利益は188億ドル(1株当たり2.48ドル)に増加した。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は、売上高が509億ドル、1株利益は2.32ドルだった。

  ただ、アジュールの売上高はここ数四半期に比べて減速。クラウド部門の売上高は46%増と、アナリストや投資家の最も楽観的な予想に届かなかった。これを受けて株価は当初5%余り下落した。

  その後、同社が電話会議でアジュールの売上高伸び率が1−3月(第3四半期)に為替変動の影響を除くと前期に比べ上向く見通しだと説明。株価は一時3.9%上昇した。ウェドブッシュのアナリスト、ダン・アイブス氏は、アジュールの見通しが「明朝の中心的な材料になろう。ハイテクの成長を巡る市場の懸念の沈静化につながる」と指摘した。

  サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)はアジュール事業をクラウドインフラサービス市場でアマゾン・ドット・コムに次ぐ業界2位に成長させた。アジュールの売上高は着実に伸びているが、大口契約を巡って業界首位のアマゾンや同3位のグーグルとの受注競争は激しい。

  マイクロソフトの株価は決算発表後の時間外取引で下落。通常取引終値は前日比2.7%安の288.49ドル。昨年は51%上昇したが、今年に入って大型ハイテク売りが続く中で14%値下がりしている。

  アジュール事業の10ー12月期の売上高の伸びは、7−9月(第1四半期)の50%増やその前の四半期の51%増を下回ったが、需要はマイクロソフトの予想を実際に上回ったとエイミー・フッド最高財務責任者(CFO)はインタビューで述べた。

  同CFOは「アジュールの成長の持続性はわれわれにはかなり満足のいくものだ」と語った。

  ジェフリーズのアナリスト、ブレント・シル氏は、「成長は今後しばらくの間のピークに達した。成長減速がテーマであり、競争激化が見込まれる」と指摘した。

  同社ウェブサイトに掲載したスライドによれば、コマーシャルクラウド事業の売上高は32%増の221億ドル。同事業の粗利益率はやや縮小し70%。会計変更の影響を除くと3ポイントの拡大になるという。

  アジュールやサーバー用ソフトウエアを含むインテリジェント・クラウド部門の売上高は183億ドルに増加し、ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均と同水準だった。

  「オフィス365」の法人顧客向け売上高は19%増加し、基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」のPCメーカー向け販売は25%伸びた。ゲーム機「Xbox」の売上高は4%増えた。

  フッドCFOは、半導体不足が依然としてXboxや多機能携帯端末「サーフェス」の市場を混乱させているが、同社とパートナー企業は問題対応能力を改善しており、重要なホリデーシーズンに両ハードウエアカテゴリーの供給は予想を上回ったと述べた。

(時間外取引での株価を更新します。更新前の記事は第7段落を「7−9月(第1四半期)」に訂正済みです)

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