(ブルームバーグ): 26日の米株式市場では、S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均が続落。米金融当局は高インフレへの対応として、金融緩和策を着実に取り除く構えであることを、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が示唆した。米国債の利回りは軒並み大幅上昇した。

  S&P500種は前日比で一時2%余り上昇したものの、遅い時間に下げに転じた。米連邦公開市場委員会(FOMC)は、利上げ開始が「近く」適切になるとの認識を声明で示した。利上げ開始後に債券保有を縮小することも示唆した。パウエル議長は、FOMCは3月会合での利上げ開始を意識していると言明。毎回の会合で利上げを決める可能性を排除しなかった。インフレの状況は昨年12月会合時より「やや悪化」したと話した。

FOMC、利上げ開始「近く」適切に−その後に保有資産を縮小へ 

  S&P500種は前日比0.2%安の4349.93。ダウ平均は129.64ドル(0.4%)安の34168.09ドル。ナスダック総合指数はわずかにプラスで引けた。

  フォレックス・ドット・コムで調査担当のグローバル責任者を務めるマット・ウェラー氏は、「FRBに積極的な利上げ開始に動く意向があり、早ければ次回会合で利上げを実施し、インフレ減速の兆しが見られるまでそれを続けることをパウエル議長はこの上なく明確に示した」と指摘した。

  高まっている地政学リスクに関しては、在ウクライナ米大使館がウクライナに滞在する米国の民間人に対して利用可能な移動手段での即時退避の検討を促した。ロシアによる軍事行動の脅威が高まっているためだとしている。

  米国債市場ではニューヨーク時間午後4時5分現在、10年債利回りが10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.87%。2年債利回りはさらに大幅上昇し、1.15%。

  外国為替市場ではドルが主要10通貨の全てに対して上昇した。米国債利回りの大幅上昇が背景。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は、1カ月ぶりの高水準を回復した。

  ドル指数は0.5%上昇。ニューヨーク時間午後4時5分現在、ドルは対円で0.7%高の1ドル=114円62銭。ユーロは対ドルで0.5%安の1ユーロ=1.1240ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は続伸。オクラホマ州クッシングにある主要貯蔵施設の原油在庫が3週連続で減少したことや、ウクライナ情勢の緊迫が背景にある。ロンドンICEの北海ブレント先物は一時、2014年以来およそ7年ぶりに90ドルの大台に乗せた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物3月限は、前日比1.75ドル(2%)高の1バレル=87.35ドルで終了。ブレント3月限は1.76ドル高の89.96ドルで終えた。

  金相場は反落。米利上げ開始が「近く」適切になるとの認識をFOMCが示した後、スポット価格は下げ幅を拡大した。ニューヨーク時間午後3時過ぎには一時前日比1.6%超の下落となった。

  FOMC声明発表前に取引を終えたニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は、前日比1.2%安の1オンス=1832ドルちょうど。

©2022 Bloomberg L.P.