(ブルームバーグ): 21日の米金融市場では、米連邦準備制度が5月以降3回の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.5ポイントずつ連続して引き上げるとの見通しが織り込まれた。米国債利回りが再び上昇に転じ、株価は下落した。

  金融政策の動向に敏感な米2年国債利回りは、22日のアジア時間帯に入り一時6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、2018年後半以来の高水準となる2.74%を記録した。21日の米株市場で、S&P500種株価指数は1.5%安で終了した。

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が、国際通貨基金(IMF)の公開討論会で、「私の意見ではもう少し素早く動くことが適切」と発言し、5月のFOMCでの0.5ポイント利上げについても「検討対象になる選択肢」との認識を示した。

パウエルFRB議長、利上げ前倒し支持−5月0.5ポイントも選択肢

  5月と6月、7月のFOMC会合で0.5ポイントずつの利上げ決定をスワップ市場が織り込む中で、5年債利回りは一時15bp上げ、3.01%を付けた。売り圧力はイールドカーブ全般に波及し、7年債利回りもいったん3.02%に達した。

  連邦準備制度の当局者によるタカ派的意見の表明が相次いだことを受け、野村ホールディングスのエコノミストらは、6月と7月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標が連続して0.75ポイント引き上げられると予測した。

  ノムラ・シンガポールによれば、5月のFOMC会合では0.5ポイントの利上げが決定される可能性が高く、大幅利上げが連続して行われる結果、FF金利誘導目標は7月が終わるまでにFOMC参加者らが「中立金利」と考える水準に近い2.25−2.50%に達すると見込まれる。

  ノムラのグローバルマーケッツ・リサーチ責任者、ロバート・サブバラマン氏は「FOMCが賃金と物価の連鎖的高騰の回避に向け、可能な限り迅速にFF金利を中立水準に戻すため、利上げを一段と前倒しするとわれわれの米国チームは現時点で考えている」と電子メールで説明した。

  ノムラによると、7月までの大幅利上げ後も、2023年5月まで0.25ポイントの引き上げが6回連続で実施され、FF金利は中立水準を超えて引き締めの領域に入ると予想される。ターミナルレート(利上げの最終到達点)は3.75−4%と想定されるという。  

  一方、BMOキャピタル・マーケッツの米金利ストラテジスト、ベン・ジェフリー氏は「5月と6月の50bp利上げは妥当だが、7月の50bpについては今後数カ月でデータがどう動くかに左右される」と指摘した。

Traders Price Three Half-Point Fed Hikes as Bonds, Stocks Tumble(抜粋)

(中立金利到達後の見通しを追加して更新します)

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