(ブルームバーグ): ポジション破綻で金融機関に多額の損失を生じさせたファミリーオフィス、アルケゴス・キャピタル・マネジメントの創業者ビル・フアン被告らが詐欺罪などで起訴された。銀行が実行してよいと考える以上に選好する銘柄への投資を拡大するため、旧友が運営するヘッジファンドを頼っていたと検察は主張した。

  27日に公開された検察の訴追請求に基づく起訴状に「アドバイザー1」と記載された身元不明のファンドマネジャーについて、テン・ユー・パートナーズ(本社ニューヨーク、運用管理資産額40億ドル=約5190億円)のマネジングパートナー、タオ・リー氏だと事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  リー氏もテン・ユーも、米当局から違反行為の責任を問われていない。

  空売り投資家の攻勢に直面していた中国でオンライン学習事業を展開するGSXテクエデュの米国預託証券(ADR)が昨年初めに急騰した際、国際市場の舞台裏で何が起きていたか、その一端が起訴状で明らかになった。

  フアン被告とかつてその下で働いたリー氏が投資について話し合い、両者がGSX株価の急上昇を招いたとブルームバーグが先に伝えていた。起訴状は元同僚の身元を特定していないが、問題の銘柄はGSXだった。

  起訴状によれば、フアン被告は市場への影響力を最大限高めるため、「関連期間を通じて、あるヘッジファンド(ファンド1)を設立し、経営権を握る親しい友人の元同僚(アドバイザー1)と特定の取引で連携」していた。

  GSX株へのアルケゴスの集中的な買いを妨げかねない金融機関の内規の影響を避けるため、フアン被告は元同僚に協力を求めることがあったという。

  テン・ユーにメッセージでコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。フアン被告は27日に逮捕された後、ニューヨークの連邦地裁に出廷し、無罪を主張。フアン被告の代理人のローレンス・ラストバーグ弁護士も「完全に潔白」とコメントした。

  米司法省の報道官は、アドバイザー1の身元の特定を避けた。米証券取引委員会(SEC)にもメッセージを残したが、これまでのところ回答はない。

Hwang’s Acolyte Li Is Mystery Fund Manager in Archegos Case (2)(抜粋)

(アドバイザー1の起訴状の説明を追加して更新します)

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