(ブルームバーグ): 韓国サムスン電子の1−3月(第1四半期)決算は大幅増益となった。半導体メモリーや高級スマートフォンの売り上げが堅調だった。ただ、同社は今後について、インフレや地政学的な不確実性に伴うリスクに警鐘を鳴らした。

  28日の発表によると、純利益は50%余り増加の11兆1300億ウォン(約1兆1300億円)。ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均は10兆1400億ウォンだった。

  しかし、同社は決算発表後の電話会議で、ウクライナでの戦争やインフレ加速、中国でのロックダウン(都市封鎖)につながった新型コロナウイルスの感染拡大が及ぼし得る影響について繰り返し警告した。

  メモリー事業部戦略マーケティング室のハン・ジンマン副社長は「ロシアとウクライナの戦争や世界的なインフレなど、さまざまなマクロ問題の持続期間や市場への波及効果を予想するのは、多大な困難だ」と指摘した。

  サムスンは不確実性が多いとして、通期の業績見通しは示さなかった。同社株はソウル市場で1%近く下落した。

  売上高は過去最高に増加。半導体の需要増加が寄与した。サムスンはメモリー事業が自社の見通しを上回ったと説明し、サーバーやパソコン(PC)を中心とした堅調な需要を理由に挙げた。同社はより大容量で高性能の半導体を採用する機器メーカーの動きから恩恵を受けている。

  サムスンはサーバー需要が堅調を維持する公算が大きいものの、中国主要都市でのロックダウンや商品相場上昇のほか、ウクライナでの戦争もあり、モバイル機器の短期的な需要が打撃を受けていると指摘した。

  同社は韓国ウォンに対するドル高の恩恵も受けたと指摘。ドル高は一部の新興国通貨安の影響を上回り、営業利益の約3000億ウォン押し上げに寄与したと説明した。 

(電話会議の内容や株価などを追加して更新します)

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