(ブルームバーグ): 米国債市場にとって不安定な時期が続いており、今後1週間も例外でないのはほぼ間違いない。

  同市場のトレーダーは米連邦公開市場委員会(FOMC)に伴う新たな一連の価格変動や財務省の四半期国債定例入札発表、外為市場の乱高下をもたらす根強い世界経済の不確実性に身構えている。

  FOMCは3−4日の会合で2000年以来となる0.5ポイントの利上げを実施するとの予想が支配的。ただ、インフレを抑制するにはどこまで金利を引き上げる必要があると当局が考えているかについて手掛かりを求めるトレーダーにとって、パウエル議長の記者会見が焦点となりそうだ。

  さらに4日の四半期定例入札発表で今後の国債入札の規模が明らかになるほか、6日には4月の米雇用統計が公表される。

  この結果、ここ1週間の債券市場に訪れた若干の落ち着きが短命に終わる恐れがある。ドル上昇が金融状況の引き締まりと輸出の伸びへの逆風につながり、米国債利回りがリスクを十分カバーできるほど上昇しているかどうかを巡る既に複雑な計算に新たな不確定要因が加わっている。

  BMOキャピタル・マーケッツの債券戦略責任者マーガレット・ケリンズ氏は「不確定要因があまりにも多く、米経済が実際の利上げをいかに乗り切るかの見通しがより明確になるまで市場の不安定さは続くと考える」と指摘した。

  米2年債利回りは先週、約5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、4月29日夜までに2.71%を付けた。月間ベースでは9カ月連続上昇と、1976年にさかのぼるブルームバーグのデータで最長の上げ。一方、10年国債利回りは4月20日に付けた、18年12月以来の高水準の2.98%をやや下回っている。

  ボラティリティーが高まれば、数十年ぶりの厳しい相場に既に見舞われている債券保有者にとって試練の時期が続くことになる。米国債のトータルリターンを示すブルームバーグの指数は今年に入り8%余り下落しており、このままいけば年間ベースでは21年の2.3%下落を上回る落ち込みとなりそうだ。各国・地域の中央銀行によるインフレ抑制の取り組みが、世界の債券相場に打撃を与えている。

世界の債券運用、4月は過去最悪となる見込み−利上げラッシュ想定

  JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバルマーケットストラテジスト、ジョーダン・ジャクソン氏は 「主要な債券投資家が高インフレの危機から脱出したとは思わない」と語った。

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