(ブルームバーグ): 4日の米株式相場は大幅続伸し、S&P500種株価指数が2020年5月以来の大幅高となった。米国債利回りは低下。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言で、金融当局がより積極的な政策引き締めに動くとの観測が後退した。米連邦公開市場委員会(FOMC)はこの日、2000年以来の大幅な利上げを決めた。

FOMC、0.5ポイント利上げ−FRB議長は同幅利上げ継続を示唆 (2)

  パウエル議長は、次の2会合では0.5ポイントの利上げを議題にすべきとの「認識が広く見られる」とした上で、0.75ポイントの利上げについての積極的な検討はされていないと話した。これを受け、6月会合でさらに大幅な利上げが決まるとの観測が後退した。

  S&P500種は3日続伸し、前日比3%高の4300.17。ダウ工業株30種平均は932.27ドル(2.8%)高の34061.06ドル。ナスダック総合指数は3.2%上昇。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時14分現在、10年債利回りが6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.91%。

  コーナーストーン・ウェルスの最高投資責任者、クリス・ホッジ氏は75bpの利上げが積極的に検討されていない、というのがパウエル議長会見の最大のポイントだったと話した。

  FOMC政策発表前にはJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が、米金融当局はもっと早く利上げに動くべきだったとの見解を示した。イエレン米財務長官は、当局がインフレ抑制に向けて行動する中、「ソフトランディング(軟着陸)」は可能だとの考えを示した。

  外国為替市場ではドルが主要通貨に対して全面安。中でもオーストラリア・ドルに対する下げが大きかった。0.5ポイントの米利上げ発表後、パウエル議長がより大幅な利上げは検討されていないと述べたことが背景にある。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.9%低下。3月9日以来の大幅な下げとなった。ニューヨーク時間午後4時14分現在、ドルは対円で0.8%安の1ドル=129円10銭。ユーロは対ドルで1%高の1ユーロ=1.0623ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は反発。欧州連合(EU)がロシア産原油の輸入を向こう6カ月間で段階的に禁止する方針を示したほか、米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で一部地域の燃料在庫が記録的な水準に減少したことが示され、供給懸念が再燃した。

EU、ロシア産石油の段階的禁輸を提案−9日までの決定目指す (1)

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比5.40ドル(5.3%)高の1バレル=107.81ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は5.17ドル高の110.14ドルで終えた。終値で110ドルを上回るのは4月半ば以来。

  金スポットは上昇。FOMCが今後数回の会合において0.75ポイントの利上げを積極的に検討することはないとするパウエルFRB議長の発言に反応した。

  スポット価格は一時1.2%高の1オンス=1889.88ドル。ニューヨーク時間午後3時13分現在は1888.23ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、FOMC政策発表前に0.1%安の1868.80ドルで終了した。

Dollar Sinks as Fed Signals Bigger Hikes Off Table: Inside G-10(抜粋)

Oil Jumps the Most in Three Weeks as EU Plans Strictest Ban Yet(抜粋)

Gold Gains as Powell Says Fed Not Considering Bigger Rate Hike(抜粋)

©2022 Bloomberg L.P.